女子フットサルの価値を上げる為に選手の負担を減らして欲しい
いよいよ6/17(土)に日本女子フットサルリーグ2023-24が開幕します。今シーズンはアニージャ湘南が新規参入する事となり、11チームでリーグ戦が行われます。今季もセントラル方式で開催され、総当たり1回戦のレギュラーステージ、そして上位下位に分かれてのファイナルステージが行われます。日程については別途ブログを書きましたので、是非ご覧いただけるとありがたいです。
選手は今シーズンに向けて準備を進めている事と思います。私の知る限りでは日本女子フットサルリーグの選手ではプロ契約の選手はいないと認識しています。プレーすることだけで暮らしていける選手がいない為、それぞれ別途仕事をして、収入を得ている選手がほとんど。多くの場合、朝から一般の社会人同様に会社に出勤し、夕方まで仕事を行い、その後にチームの練習をしています。土日祝にはチーム練習はもちろん、チームのイベントなどにも参加する事も多いですし、練習の他にも別途個人でトレーニングだったり、パフォーマンスを保つ為の体調管理だったり、男子チームのホームゲームの手伝いだったりと多忙な日常を過ごしている事と思います。そんな日常を過ごす選手には本当に敬意を表したいと思いますし、それなりの覚悟をしてシーズンに臨んでいるはずです。
このように選手が頑張っている現状、以前から時々話題にはしていましたが、選手の負担があまりにも大きいチームがあると感じています。大前提としてすべてのチームがそうという訳ではありません。但し、このリーグ戦の為の遠征の為の交通費、宿泊費を選手が負担しているチームもあるという現状を皆さんに知ってもらいたいと思い、この記事を書く事を決めました。あるべき論をしてしまうと、やはり選手生活をするに当たってはアマチュアとしても、なるべく金銭的な負担は少なくあって欲しいです。月々の部費があって、そして遠征の為の交通費や宿泊費を全額でなくとも、一部でも負担するのは日本女子フットサルリーグというトップリーグで良い事なのだろうかと考えています。
「リーグやチームの現状を分かっていない」
「あるべき論はやめてくれ」
このようなお叱りを受ける事は分かっていますが、やはり選手の負担は極力減らして欲しいと思っています。選手はフットサルをプレーする大切な存在です。日本女子フットサルリーグは基本的に有料開催であり、観客の方々は選手のプレーを楽しみに会場へ足を運びます。表現は好ましくないかもしれませんが、そういった意味で考えれば、選手はある意味で”大切な商品”です。その選手への負担が多く、疲弊する状況は決して好ましい事ではありません。女子の選手生命は男子に比べて短いという事を考えれば、その選手生命を更に縮めてしまう可能性もあります。また今後トップリーグへチャレンジしようとする選手が二の足を踏んでしまう事にもなりかねません。
実際の話として、移籍に関する相談を受ける事が多くあります。以前なでしこリーグの経験がある選手と話した際に、一通りの話をした後に
「フットサル転向は現状で難しい。あまりに金銭的な負担が多い。これではパフォーマンスの維持も難しく、プレーが続けられない。」
と言われました。事実仕事をしながらプレーしている選手の多いなでしこリーグの選手がフットサルへ転向してくる事はとても少ない事が証明しているのかもしれません。もちろんフットサルへの順応性、プレー特性、過去の怪我の影響という面でもあるでしょう。それでも入場料を取っているのに、最低限の環境を整えていないフットサルの現状に飛び込んでみようという気にならならず、その選手は仕事のキャリアを優先して競技は卒業する事を決断しました。
この決断に
「情熱がない。」
「フットサルを下に見ている。」
と切り捨てる意見もあるでしょう。但し、女子フットサルの現状を見れば、”多くの部分を選手の情熱に頼っている”事も否めない事実だと思っています。人それぞれトップリーグでプレーする目的や目標は違うかもしれませんが、フットサルが好きだという事は間違いなく、プレーを続ける原動力になっているものの、そこに負担がかかり過ぎているのではないかと。
「お前何勝手な事ばっかり言っているんだ!」
そんなご意見もあると思いますので、自分なりに原因や解決策を挙げてみたいと思います。
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