サッカーの羅針盤

公開記事【コンサタイム】例えるならシューティングスター!福岡の堅守を破った札幌2点目の連動を徹底検証する(1)大八&駿汰の好守が始まりだった

 

コンサドーレは前半2−0とリードしながら2ー2に追いつかれて、勝ち点3を逃してしまいました、しかしながら。相手の長谷部重利監督も「さすがは札幌さん」と認める連動性の高い攻撃で、福岡の堅守を早い時間帯に二度こじ開けたことは高評価に値しますし、自信を持って今後の戦いにつなげて行くべきです。

菅大輝の展開から右サイドの金子拓郎が果敢に仕掛けて、荒野拓馬のフィニッシュにつなげた1点目も見事で、これまであまりやってこなかったと言う菅からのサイドチェンジが浦和戦、ルヴァン鳥栖戦に続いて出たと言うのは見逃せないトピックです。

浅野雄也が決めた2点目については札幌が一番得意とする連動性のあるパスコンビネーションが結実した形でした。実際に浅野も「誰が出てもあそこは決めれたかなという連動性だった」と振り返る流れですが、何が福岡の堅守を崩したのか。ポイントを押さえながら検証したいと思います。

(1)大八&駿汰の好守が始まりだった

実はこのゴールの直前、かなり札幌にとって難しいシチュエーションで、1点を押しかける福岡が攻勢をかけて来ていました。そこでも下がりすぎずにボールを奪えるきっかけを作ったのが岡村大八のルキアンに対するタイトなディフェンスでした。

福岡は右サイドの紺野和也がドリブルで仕掛けますが、その場でマッチアップした青木亮太が縦を切ります。紺野は中にボールをキープして、左足でルキアンにグラウンダーの縦パス。かなり距離はありましたが、ちょうど合間を抜けてルキアンに通ってしまいます。

しかし、ここで岡村がタイトに付いて背中を向けさせて、その間に入れ替わりで前に出る山岸祐也がインに絞った田中駿汰が、カバー気味にマークします。ルキアンはくるっと内側にターンしますが、岡村が逆を取らせず付ききることで、ルキアンの強引なパスを誘発して、田中駿汰が山岸の手前でカットする形に導きました。

札幌は”オールコートのマンツーマン”と言われますが、ディフェンス間ではその中でも柔軟なチャレンジ&カバーができるように、日々話し合っているそうです。ここはマンツーマンとチャレンジ&カバーの両面がうまく融合したシーンと言えます。

そこからボールは中盤の荒野拓馬に渡るのですが、ここの流れにもコンサらしさが出ていました。

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