サッカーの羅針盤

【サムライ航路】ウニオン遠藤渓太シャドーで躍動

ドイツ・ブンデスリーガ 3

1.FCウニオン・ベルリン  4–0  1.FSVマインツ05

【出場日本人選手】

ウニオン・ベルリン:遠藤渓太(82~)

【試合総評】

横浜F・マリノスからウニオン・ベルリンに移籍した遠藤渓太のブンデスデビューは、今期初勝利を狙うチーム同士の一戦がその舞台になった。ウニオン・ベルリンは今季未勝利であるものの、前節ではボルシアMGと引き分けるなど調子を上げつつある。さらに初先発の経験豊富なFWクルーゼや、今節初めてベンチ入りしたGKカリウス、そしてケガから復帰した遠藤などをチームに加え、新戦力の順応も進めていきたいところだ。

対するマインツは、給与の返還及びサライの処遇を巡っての内部分裂を発端とする騒動を経て、監督が交代。コーチから昇格して新監督となったリヒテにとっては初陣となった。

ウニオンは、サイドからの縦に速い攻撃をベースに攻め込む。左サイドであればWBレンツとシャドーのイングバルトゼン、右サイドであればWBトリンメルとシャドーのベッカーが前線へと運び、深い位置からワンタッチでのクロスを供給することが多く、CFのクルーゼやファーサイドに構える選手がそれに合わせる形が多い。

非常にシンプルな戦術ではあるものの、SBバクの移籍やCBニアカテの欠場などで守備の構築に苦しんでいるマインツには効果的な場面が目立ち、4点の圧勝という結果に直結した。1点目は右サイドを崩してからベッカーのクロスにクルーゼが頭で合わせ、2点目はトリンメルの長いクロスからイングバルトセン、3点目はセットプレーでのフリードリヒのヘッド、4点目は左サイドのレンツのグラウンダーのクロスからポーヤンパロが合わせる形だった。

4得点すべてがクロスから生まれていることからも、ウニオンのストロングはサイドからの攻撃にあると言えるだろう。遠藤が先発するならば、WBかシャドーの位置で味方と連動してサイドを崩し、正確なクロスを供給する役割を与えられることが想定される。既に高い技術とスピードを持つアタッカーが揃うが、ここに割って入っていきたいところだ。

この試合の遠藤渓太は82分からの出場。ポジションは交代したイングバルトセンと同じ左シャドー。近くには、合宿でルームメイトだったというレンツが居た。既に試合がほぼ決していたこともあり、マインツは新戦術の5バックを試していた。

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