サッカーの羅針盤

無料版【Jうぉっち】天皇杯の準決勝で名門が激突。アントラーズ安部裕葵とレッズ橋岡大樹の”U-19マッチアップ”に注目

天皇杯の準決勝で鹿島アントラーズと浦和レッズが対戦する。これまで多くの熱戦を繰り広げてきた両者。もちろん天皇杯のタイトルそのものに大きな価値があるが、ACLの出場権もかかる。

J1の3位でACL予選プレーオフの権利は獲得している鹿島だが、天皇杯に優勝すれば本戦にストレートインできる。一方で一昨年のアジア王者である浦和はACL出場を目標に掲げながらリーグ戦では5位となり権利を逃してしまった。天皇杯を獲得して再びアジアの舞台へという思いは一層強まっているようだ。

かつて鹿島をJ1リーグ三連覇に導いたオリヴェイラ監督がカシマスタジアムに舞い戻る試合でもある大一番には多くの注目ポイントがあるが、勝負の鍵を握るかもしれないのがU-19代表の同志でもある安部裕葵と橋岡大樹のマッチアップだ。

右ウィングバックの橋岡は左サイドハーフの安部との1対1に自信を持って挑むはずだが、安部は純粋な個の突破力だけでなく、クレバーな連携プレーにも磨きをかけており、オフザボールでも危険な選手だ。

浦和レッズは橋岡のサイドの対応だけでなく、中央のカバーリングが3バックを助けているが、橋岡が外された時に周りのカバーが遅れる傾向も見られる。リーグ最終節のFC東京戦でもそこから攻撃的MFの東慶悟に決定的なフィニッシュに持ち込まれそうなシーンがあった。

一方で橋岡は大外の攻め上がりに加え、最近はインサイドからフィニッシュに絡むなど、課題だった攻撃の引き出しを増やしている。安部としては橋岡のケアだけでなく、岩波拓也にプレスをかける役割もあるため、守備でも連携がポイントになりそうだ。

この大一番のピッチに立つ可能性が高い19歳の安部と橋岡はともにJリーグが選ぶ「ベストヤングプレーヤー賞」の候補でもある。東京五輪の主力候補としても期待される二人にとって、これからの成長にもつながる大きな経験になることは間違いない。

【カシマうぉっち】安部裕葵視点版

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