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三菱重工浦和レッズレディースが平日決戦を勝利 「ハイクオリティで良いゲームだった」橋川和晃監督(アルビレックス新潟レディース)は選手を自慢する #女子サカマガ WEリーグ ピックアップ(無料記事) 

2023−24 WEリーグ屈指の好ゲームとなった2位と3位の対決 

2024年3月27日に行われた2023−24 WEリーグ 第20節(変則開催)は2−0で三菱重工浦和レッズレディースがアルビレックス新潟レディースを下しました。平日14時3分のキックオフながら、入場者数は1千754人。春休みということもあり多くのお子さんがスタンドに足を運びました。 

3月のWEリーグは過密日程。三菱重工浦和レッズレディースもアルビレックス新潟レディースも中2日で迎えた試合です。 

1点目は清家貴子選手の6試合連続得点(WEリーグ記録)、2点目は清家貴子選手のクロスを菅澤優衣香選手がダイビングヘッドで決めた 写真提供:WEリーグ TOP写真も

選手たちのかっこよさがスタンドを沸かせた 

「本当にキツい中で、選手たちは勇敢に戦ってくれたし、何かしたから悪いということではないです。レッズさんという素晴らしい相手とやったことで見えてくる課題をしっかり捉えていきたいと思っています。プレシーズンからここまでやってきて、(ハードスケジュールの)この状態でも、正直、このゲーム、0−2だけれどすごくハイクオリティで良いゲームだった。この日程で力を出せた選手たちはかっこいいですよね。」 

アルビレックス新潟レディースの橋川和晃監督は素晴らしいプレーを披露した選手を自慢しました。まるでカップ戦の決勝のような緊張感ある激戦でした。

WEリーグ「怒涛の3月」がやってくる 初タイトル獲得を誓う滝川結女選手(アルビレックス新潟レディース) 

後半に勝負を賭けたアルビレックス新潟レディース 

チームリーダーの川澄奈穂美選手は悔しさを隠せません。それでも、誓ったタイトル獲得のために、次節以降も上位に食いついていかなければなりません。 

「もちろん前半後半で1点ずつ失点して負けてしまったので、それを大前提としてお話しすると、本当に一瞬の隙を突かれてしまいました。前半は、あえて風下を取って焦れずに守備も頑張ってできたと思います。ゴールに向かっていくところもできたので、そこはあまりネガティブにならずに。もちろん仕留めるところは仕留めないと勝てないですけれど、積み重ねてきたことを全員で表現するところは忘れず、次節もやっていきたと思います。」 

川澄奈穂美選手 写真提供:WEリーグ

リスクを恐れず前からの守備で勝利した三菱重工浦和レッズレディース 

前節はリードした後の試合運びに課題を残した三菱重工浦和レッズレディースですが、この試合は慌てず冷静に時計を進めました。遠藤優選手に勝利の要因を聞きました。 

「前回の対戦で0−2で負けている新潟に2−0で無失点勝利できたことはすごく良かったと思います。良い時間帯に1点目を取れて前半は自分たちの流れに持っていけたのですが、後半は相手に押し込まれるシーンが多くなりました。それでも菅澤選手が追加点を入れてくれたので、もうディフェンスラインは守り切るぞっていう気持ちで1試合を終えました。前節は後半の開始5分で失点してしまったので、今日の後半の入りは『絶対にやらせないぞ』とディフェンスラインで話し合ってやりました。」 

三菱重工浦和レッズレディースを指揮する楠瀬直木監督も橋川監督と同じように選手を褒め称えました。この試合では、ダブルボランチを、いつもよりも2〜3メートル高い位置でプレーするように求めたそうです。今のアルビレックス新潟レディースを倒すには、それくらい厳しい戦いの選択を自らする必要があったのです。 

「連戦で大変で、多少は疲れがあるのですが、選手たちは練習より楽しい言っているので、練習がつまらないのかなと思うのですが(笑)……そういう言葉が出るくらいで、前向きになってくれています。なかなか試合に出られない選手たちが、今朝も非常に良いモチベーションで、楽しんでやってくれていますし。声かけもしてくれています。チーム力が、さらに上がってきているな。そういう選手たちに恵まれて非常にやりやすいので、コンディションに注意して続けていきたいと思います。 

秋春制の現実と降雪地支援のあり方 現地取材で知るアルビレックス新潟レディースの日常と備え 

消化試合数が1つ多くなった三菱重工浦和レッズレディースは暫定首位に立ちました。強くて楽しい赤い軍団は成長スピードが止まりません。 

(2024年3月28日 石井和裕) 

「マイナビ仙台レディース複数選手の登録承認」取材で明らかになった「問題になること」と「問題にならないこと」 

 

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