森マガ

【続報】「本当にこれでいいのかJリーグ!!」とクラクラしたキックオフカンファレンス

シーズン開幕戦となる川崎フロンターレvs横浜F・マリノスにはJリーグの関係者も数多く来場して、いろいろなチェックを行っていました。

その中で何人かのJリーグ関係者の方から声をかけてもらいました。「『本当にこれでいいのかJリーグ!!』とクラクラしたキックオフカンファレンス」の記事はURL付きのメールが回り、いろいろな方に目を通していただいたようです。面と向かっての会話でしたので、ざっくばらんに意見を言わせてもらいましたし、相手も自分たちの考えを教えてくれました。

その内容としては、大まかに言うと

・第1部が見られる位置にフリーランスの席が少なくて申し訳ない

・キックオフカンファレンスについては自分たちの中でも今も議論をしている

・今年の大命題は観客数を増やすこと。そのためにいろいろな方策を考えて、キックオフカンファレンスのような形式にした

・まずは今季が終わって観客数が伸びれば、あのカンファレンスも一役買ったと言えるのではないか。その結果を見たい

・チェアマンの挨拶などがなかったのは、1月25日に「Jリーグ30周年オープニングイベント」を開催していて、そこでたっぷりあったからではないか。そのため選手を前に出したかったと思う

というものでした。非公式な意見交換ですから、これがすべてJリーグの公式発言というわけではないと思います。

Jリーグとしては、今でも続く議論があった中で、観客動員を一番に考えて開催した内容にしたということでしょう。となると、あれでよかったかというのは今シーズンが終わった後に結論が出る話かもしれません。今年目標としている観客動員数は分かりませんが、それが達成できるかどうかで来年の方向が変わるのではないでしょうか。

 

 

そしてこのカンファレンスの問題以外にもう一つ感じることがありました。

今回、Jリーグ関係の何人もの人に声をかけてもらったということは、私が書いたことを読んでいただいたのは間違いないと思います。まずJリーグがこうやって意見を吸い上げようとしている姿勢をみせてくれたことには感謝します。その上でJリーグの人にはもう一つ知ってほしいこともあります。

それは今回の記事を書いた後、何人ものフリーランスなどの立場の人から「同じ意見だった」と言われたこと。そして「でもこの意見を書くのはためらった、あるいは編集から削られた」という人も何人かいたこと。

これはフリーランスがJリーグを「管理する側」、そして自分たちは「管理される側」になっていると感じているからです。もちろんその側面はあるのですが、実は昔はそんな関係だけではありませんでした。

20数年前に当時働いていた専門誌を辞めた後、Jリーグから呼ばれて「フリーランスをどう扱ってほしいか」という議論を何度もしたことがあり、ときにはかなり砕けた席での率直な議論になったりもしました。

そのときに感じていたのは「もっといいJリーグにするためにはどうしたらいいか」というのを外部の人間、しかもフリーランスというもっとも弱い立場の人間まで呼んで聞こうとするJリーグの姿勢のすごさでした。そう言えば「こんな企画を考えてるんだけどどう思う?」なんていうのを相談するためにJリーグに行ったりしたこともありました。

ですが今はそんな関係だと思ってない人が多いのでしょう。だからJリーグを批判することを書くと、取材許可がおりないのではないか、何か取材に不都合が出るのではないかと考え、意見を出せないのです。

両者の関係には緊張感も必要です。でも本当にそれだけでいいのか。コロナ2019の影響で(と信じたい)会話が減っていますが、お互いに何を考えているのか、話をする場があってもいいのではないでしょうか。

 

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