WE Love 女子サッカーマガジン

FIFA女子ワールドカップなぜいく座談会 スマホがあれば何でもできる!土日しか休まないプランでなでしこジャパンを応援する観戦旅

いよいよ来月にFIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023が開幕します。女子サッカーの世界一を決める祭典が南半球で開催されるのは初めてのこと。6月も末になったので、日本から応援に行くサポーターは準備に忙しくなる頃ですね。

今回は男子のFIFAワールドカップ現地観戦経験者三人にリモートでお集まりいただき座談会形式でお話をお聞きしました。観戦旅を楽しむ秘訣を教えていただきます。そして、なんと土日の休みだけでなでしこジャパン(日本女子代表)を応援できる旅行プランがあるとか。興味津々の旅程をご覧ください。

スペイン女子代表戦が行われるウエリントンにあるハーバーサイド・マーケット © Nicola Edmonds

ニュージーランドに旅立つ予定の女性三人

FJFJまりこと申します。よろしくお願いします。FJはフットボールジャンキーの略で、年間100試合くらいスタジアムで試合を見ています。女子サッカーはその中で1割弱です。FIFAワールドカップは日韓大会、南アフリカ大会、ブラジル大会、ロシア大会、カタール大会を見ています。ユーロ( UEFA欧州選手権)は2016年のフランス大会、2012年のポーランドとウクライナの共催を見に行きました。今はもう戦争で破壊されてしまったウクライナのスタジアムにも行きました。アジアカップは2015年のオーストラリア大会と2019年のUAE大会。アンダー年代も好きで、ポーランドに行ったり韓国に見に行ったりしています。東アジアカップ(現・Eー1)に行くと女子サッカーも見ていました。東京2020大会では宮城スタジアムで女子サッカーを見る機会がありました。カナダ女子代表とブラジル女子代表の対戦する試合を見ました。たまたまですが、優勝するチームの試合を生で見ることができたので、見に行ってよかったと思います。FIFA U-20女子ワールドカップが日本で開催されたときは、各国の応援を盛り上げるために大使館と交渉し大きい国旗を借りて、U-20女子ワールドカップ盛上げ隊に参加しました。こんな感じです。

FJまりこさん(右)

すずすずと申します。私は横浜F・マリノスの試合を中心に観戦していますが、2021年春に女子サッカーを初めてスタジアムで見て、WEリーグ開幕をきっかけに、女子サッカーに注目するようになりました。開幕時に「デザインがかわいいな」と思って買ったユニフォームがジェフユナイテッド市原・千葉レディースで、それから、何となくジェフユナイテッド市原・千葉レディースを応援しています。

FIFAワールドカップは、日本が初出場した1998年フランス大会、日韓大会、ロシア大会、カタール大会を現地で観戦しました。アンダー世代は、まりこさんと同じくポーランドで開催されたFIFAU-20ワールドカップ(2019年)を見に行きました。今回、FIFA女子サッカーワールドカップには初めて行きます。

すずさん(右)

浅田浅田博美と申します。札幌在住なので、もちろん北海道コンサドーレ札幌のサポーターをやっています。いつもホームの札幌ドームに行きますが、アウェイ観戦が楽しい。遠征は一種の旅ですよね。私は外国語ガイドの仕事をやっているので、お客さんに質問されたときにすぐに答えられるように観光してくる……というのは言い訳ですけど(笑)。2002年の日韓大会では札幌ドームで試合があったのでボランティアをしていました。ドイツ代表×サウジアラビア代表は札幌ドームで見ました。すごく楽しかったので、また、どこかでワールドカップを見たいと思っていました。ブラジル大会に日本代表が出場を決め、グループステージの第三戦がコロンビア代表戦になりました。私はスペイン語を教える仕事もしているのでスペイン語圏の国との試合を見に行きたいと思っていました。家族全員に「ブラジルに旅行は危ないから駄目」と反対されたのですがツアーで行きました。今までの人生の中で一番楽しかったです。

3人の子どもたちには北海道コンサドーレ札幌を応援するようにサポーター教育をしてきたのですが、次女がはまってくれました。彼女は女子サッカーにも思い入れがあるみたいでポッドキャスト番組をやっています。その次女から「一緒に行こう」と誘われてニュージーランドに行くことにしました。

浅田博美さん

あれ?もしかして、私は娘さんとお話ししたことがあるかもしれません。 P I N K―H A I R  T A L K I E Nanaseさんですよね。

浅田 あ、はい、 Nanaseの母でございます。

偶然、母娘で #女子サカマガ に登場していただくなんて面白いことになりましたね。ここまで、全く気がつきませんでした。

ニュージーランドでも最も古く、最も重要な自然保護区の一つカピティ島 ©Kapiti Island Nature Tours

FIFAワールドカップの旅には他では味わえない体験がある

すずカタール大会は準々決勝2試合を観ました。仕事の都合でグループリーグ期間は休めなかったので、初めてノックアウトステージを見に行ったのですが、「こんなに雰囲気が違うんだ!」と驚きました。到着した日の空港は閑散としていて、優勝候補のユニフォームを纏ったサポーターがちらほらいたのですが、ベスト8に残るのは当然ですよという余裕というか貫禄のようなものを感じました。

スタジアムでは対戦国の国旗を無料配布していて、アルゼンチンの国旗を貰ったのですが、国旗を持っているだけで通りがかりの人から「おめでとう!」と声をかけられたり、「メッシ!」と叫んでハイタッチを求められたり、英雄になったような錯覚を起こしてしまいました。普通の旅だと全然知らない人との触れ合いは少ないですが、ワールドカップならではですね。

FJ 今までの私は日本代表がノックアウトステージに進出するタイミングで帰国する弾丸プランが多かったのですが、カタール大会ではガッツリと会社を休んで行きました。周りが「次の試合に勝ったら帰国を延ばす?」みたいな話をしていて「こうやって楽しい雰囲気を味わっていたのか」と思いました。あと、無料のバスでサウジアラビアまで行けたのはすごかったですね。3、4時間くらいサウジアラビアで遊んで、またカタールに帰ってくるみたいなことをやっていました。やはり、カタールはお金を持っているなーと思いました。カタールには、これまでも何回か行っているのですが、今回は美術館や博物館も充実していましたし、退屈な国から観光で楽しめる国に生まれ変わった姿を垣間見ることができましたよ。

浅田 ブラジル大会ではコロンビア代表戦に行ったので、周りはラテン系の人たちばかり。スーパーに行ってもどこに行っても声をかけられした。一緒のツアーの人が日本とコロンビアの国旗と、ブラジルの開催都市を入れた旗を持ってきたので、一緒に写真を撮りたい人が山のように集まりました。

スタジアム近くのマクドナルドを埋めるオランダ女子代表のサポーター(FIFA女子ワールドカップ フランス2019)

ワイナリーを巡る人も滞在時間約30時間の弾丸で往復する人も

浅田 今回のFIFA女子ワールドカップでは第三戦のスペイン女子代表戦に行きます。なので、帰りの飛行機の予約をちょっと先にしました。なでしこジャパン(日本女子代表)がノックアウトステージに進んだら応援しに行く。もし負けたらスペインの試合を見にいくと娘と決めています。

すず私もウエリントンで第三戦のスペイン女子代表戦に行きます。それからオークランドに移動してアメリカ女子代表の試合を見ます。もう少しいればベスト16でなでしこジャパン(日本女子代表)の試合をもう一度見られるのですが、1位突破か2位突破かによって会場がオークランドになるかウエリントンになるか決まるので、だんだん考えるのが面倒になって……結局、ベスト16は見ずに帰ることにしました。

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