練習時間は朝7時から 昇格を続け大学生の街で奮闘するFC町田ゼルビアレディース
特定非営利活動法人アスレチッククラブ町田という法人をご存知でしょうか。Jリーグで戦うFC町田ゼルビアの元々の母体であるNPO法人です。町田市内を中心に、サッカー、チアリーディング、タッチラグビー、ダンス、レスリングのスクール、PALアフタースクールやプログラミング、ウクレレ等の教室も展開しています。現在、FC町田ゼルビアは特定非営利活動法人アスレチッククラブ町田から離れて株式会社になっています。
今日、ご紹介するのは特定非営利活動法人アスレチッククラブ町田の女子部門です。2016年11月にチームを結成。当初はテクニカルアドバイザーに楠瀬直木さん(現・浦和レッズレディース監督)を迎え「女子サッカーで女性が輝ける街を」を目指して順風を受けたスタートを切りました。東京都女子サッカーリーグ5部からスタートして6年、順調に昇格し、今シーズンは関東女子サッカーリーグ2部で戦っています。
神奈川県川崎市と相模原市の間にある東京都町田市(神奈川県とよく間違えられる)は「西の渋谷」と呼ばれる人口約43万人の中核都市。玉川大学、桜美林大学、法政大学、国士舘大学をはじめ多くの大学が集まります。小田急線と横浜線を結ぶ駅前のペデストリアンデッキは若さで溢れています。FC町田ゼルビアレディースは、この若い街にふさわしい、社会人4人を含む学生中心のチームです。
奥山拓也監督と清水真子選手にお話をお聞きしました。町田への思いを強く持つ清水選手は、岡山湯郷Belleから3年ぶりにFC町田ゼルビアレディースに復帰しました。今回はコーチ兼任です。
清水選手が町田に戻ってみる練習時間は朝の7時から8時30分になっていました。選手は練習後に通学、通勤していきます。以前とは違い、練習場は人工芝フルピッチの小野路グラウンド(町田市が所有)でサッカーに集中できる環境が整っています。
清水— とてもありがたいです。実践的な練習をすることができます。練習試合も、このグラウンドで組むことができます。以前はトップチームが使っていたグラウンドです。
奥山—地域にご協力いただいて実現しています。町田市は「少年サッカーの街」といわれてきました。まだ、女子チームは多くないのですが、これから町田市の女子サッカーも発展させていきたいです。普及強化に貢献したいと思っています。そのためにはFC町田ゼルビアレディースが女性スポーツ活性化のシンボルにならなければなりません。僕らが活躍することで、将来、女子チームでプレーする選手が増えると嬉しいです。地域貢献活動をする中で、女の子にとって、より身近な存在になりたいです。
清水—普及活動を大事だと思います。女子サッカーをプレーする子どもたちを増やしていきたいです。
清水—私の職場は、クラブが経営している『サークルPAL』です。スポーツ系と文科系併せて6つ教室と民間放課後学童預かりサービス『PALアフタースクール』(民間学童)を展開しています。『PALアフタースクール』のPAL‘sアクティブラーニングでは、サッカーを取り入れています。最近は、『PALアフタースクール』に来ると、まず「サッカーやろうよ!」と言ってくれるお子さんも増えてきています。
—レディースチームと職場が一体になった地域活動をするのは町田ならではですね。トップチームは、Jリーグで戦うために、この法人からは離れたのですが、その原点となる活動を、今もFC町田ゼルビアレディースが担っているわけですね。
奥山— 市民のお力でできたクラブなので、サッカーに限らず地域のコミュニティを強くする存在になりたいですね。
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