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なでしこジャパン(日本女子代表)は序盤に失点するも4-1で圧勝 次は優勝をかけて中国女子代表と決戦(無料記事)

トップ写真 (C)JFA

EAFF E1サッカー選手権2022決勝大会の2日目、なでしこジャパン(日本女子代表)とチャイニーズ・タイペイ女子代表が茨城県立カシマサッカースタジアムで対戦しました。今日の鹿嶋市の最高気温は33度。真夏の晴天、15時30分キックオフ。強い日差しが照り付け、猛暑の中での戦いとなりました。

なでしこジャパン(日本女子代表)は韓国女子代表戦から先発メンバーを9人入れ替え。初選出となったジェフ千葉レディースの林香奈絵選手、そして千葉玲海菜選手は先発出場しましたが、同じチームメイトのチャイニーズ・タイペイ女子代表のゴールキーパーのチェン・スーユー(程思瑜)選手はベンチ。残念ながら、ジェフ千葉レディース対決は実現しませんでした。しかし、チェン・スーユー(程思瑜)選手には選手紹介のアナウンスで、スタンドから大きな拍手が贈られ、ゴール裏スタンドにはジェフ千葉レディースのチームカラーで彩ったチェン・スーユー(程思瑜)選手の横断幕が掲出されました。

立ち上がりの勢いに負けて失点するもすぐに反撃

今日も声出し応援エリアから、サポーターの歌声、コール、声援を受けて、なでしこジャパン(日本女子代表)は躍動しました。なでしこジャパン(日本女子代表)はフラットな442をベースにした布陣です。ボールを保持したときには猶本光選手がボールに多く触れてトップ下に近い役割を果たします。

宮川麻都選手(東京NB)が「相手が、自分たちの思っていた以上に前から来て勢いに負けてシュートまでいかれた」と試合後に話した立ち上がり、先制したのはチャイニーズ・タイペイ女子代表でした。最初のチャンスとなった8分のコーナーキックでゴールキーパーの平尾知佳選手(新潟)が前に出たものの目測を誤りボールに触れられず、無人の日本ゴールに蘇芯芸(スー・シンユン)選手がヘディングシュートを叩き込みました。リードを許したなでしこジャパン(日本女子代表)は細かいパスミスやトラップミスが目立ち苦しい時間帯となりましたがパスを回し、14分に猶本光選手のコーナーキックを千葉選手(千葉L)がヘディングで合わせて同点。「スタメンというチャンスなかなかないので何としても得点をとることを意識してやってきました。」という千葉選手は23分、29分、前半アディショナルタイムにもゴール前に抜け出しシュートまで持ち込み、レギュラー取りを強くアピールしました。

レギュラー取りを目指して結果を出したい選手たち

逆転弾もコーナーキックから。前半のアディショナルタイム(47分)に上野真実選手(S広島R)がファーサイドから。上野選手のなでしこジャパン(日本女子代表)出場は2020年3月以来。202122 YogiboWEリーグでは得点ランキング3位の11得点を挙げ、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023のメンバー入り候補に名乗りを上げました。試合後の会見では「今までやってきたことの特徴を出しながら、上手く合わせてやってきました。いろいろなコンビネーションが良い流れで出来ました。結果を求めてやってきたので嬉しいです。」と喜びを表現しました。

後半に入り、左サイドバックに北川ひかる選手(新潟)が起用されると、前半は中盤の右サイドにポジションをとっていた井上綾香選手(大宮V)が上野選手とのツートップを形成しました。前からの圧力を強めたなでしこジャパン(日本女子代表)はチームコンセプトの「奪う」を忠実に遂行。58分にゴール前に詰めた清家貴子選手(浦和)が追加点を奪います。この試合で最も美しい崩しは4点目となった72分の菅澤優衣香選手(浦和)の得点です。シュートを狙った宮川選手の強引なカットイン・ドリブルから菅澤選手がパスを受けゴールに流し込みました。「今日は積極的に前に行こうと考えて思い切って走ったらボールが来た。」という宮川選手の積極性が菅澤選手の得点を生み出しました。

次は優勝をかけた中国女子代表戦

結果は4-1。早い時間の失点に慌てる時間がありましたが、着実に追加点を積み重ねたなでしこジャパン(日本女子代表)が圧勝しました。池田太監督は「いろいろな組み合わせや、新しく加わった選手を見る狙いがありました。しっかりと第3戦に向かうトライをできました。まだまだ質を上げなければならない部分はありますが、ボールの動かし方等のオーガナイズは共通理解ができました。先にセットプレーで失点をして課題もあります。チャンスをしっかりとスコアに変えていくラストパスの精度も上げていきたいと思っています。」と試合後の記者会見の冒頭で振り返りました。これで2連勝。次は最終節。7月26日に優勝をかけて、この試合と同じ会場・茨城県立カシマサッカースタジアムで中国女子代表と戦います。

(2022年7月23日 石井和裕)

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