E−1鹿島取材で知るパラダイス カフェ、ビール、スイーツ、パワースポットの底力 #女子サカ旅
EAFF E―1サッカー選手権2022決勝大会、なでしこジャパン(日本女子代表)の試合は3試合とも茨城県立カシマサッカースタジアムで開催されています。筆者が初めて鹿島を訪れたのは1993年のことですが8日間で3度という高頻度で訪れることは初めてです。
茨城県は首都圏の食卓や飲食店を支える食の宝庫です。温暖な気候と肥沃な土地に恵まれ、四季を通じて多種多様な食材が育まれています。鹿島は北浦と鹿島灘に面し緑に囲まれた地域です。名産品が多く、全国、世界にその名を知られる農家も存在します。
今回は、EAFF E―1サッカー選手権2022決勝大会の2日目の取材前に味わった、絶品のスイーツ、静かなカフェ、農家が育て農家が醸し鹿島神宮の御神水を仕込水として使用している神聖なクラフトビール等をご紹介します。
カシマスタジアムの最寄駅は東京駅!?
首都圏から茨城県立カシマサッカースタジアムへ向かう場合は東京駅から高速バスが便利です。時間帯によってはスタジアム行きのバスもあります。交通系の電子決済で乗車することができます。
バスは東京のビルの合間を縫って進みます。千葉県を通過し茨城県へ。空が広く見えます。夏はエアコンが効き過ぎているので、羽織るものを持って乗りましょう。
終点の一つ手前の鹿島神宮で下車
鹿島神宮は日本建国・武道の神様である「武甕槌大神」を御祭神とする、神武天皇元年創建と伝わる由緒ある神社です。東京ドーム15分に及ぶ広大な境内地は鬱蒼とした森に包まれています。透き通る湧水で禊も行われる御手洗池等、多くの見どころがあります。
鹿島神宮は高台の上にあります。かつて、この辺りには大きな内海が広がり、この高台だけが水上に現れ岬のようになっていたと考えられます。鹿島神宮は、その先端付近にある聖地でした。
大鳥居から本殿まではすぐ。しかし、鹿島神宮の真髄は、奥参道の先にあります。木漏れ日を受けながら道を進みます。すると奥宮が見えてきます。現在の社殿は、慶長10年(1605年)に徳川家康が関ヶ原戦勝の御礼に現在の本殿の位置に本宮として奉納したものを、その14年後に新たな社殿を建てるにあたりこの位置に遷してきたものと伝えられています。
境内に品の良いカフェがオープン
厳かな雰囲気の奥宮の前に小さな建物があります。2020年12月にオープンしたまち珈琲あらみたま(9時〜16時 年中無休ですが、悪天候などで休む場合あり)です。ここには、以前は木刀等の土産物を販売する売店があったので、久しぶりに来た人は驚くかもしれません。
ここでいただいたのは、さしま茶 飯田園による和紅茶。上品な香りが漂います。あまり知られていませんが、茨城県は日本最北限の茶産地。茨城県猿島郡は全国でも注目されている国産紅茶の産地なのです。シオン製造の金のメロン(バームクーヘン)のセットメニューが人気です。
鹿島神宮の二大パワースポットを参拝
奥宮の裏側とさらに先の2か所にパワースポットがあります。まず向かうのは要石です。地中深くまで埋まる要石が、地震を起こす鯰の頭を抑えていると古くから伝えられています。森の奥のとても静かな場所にあります。
奥宮の先にある坂を下がると御手洗池があります。名水が沸き不思議な雰囲気を漂わせています。水底が一面見渡せるほど澄みわたった池に小さな鳥居が立っています。鹿島で一番の聖地です。
名物はみたらし団子と鮎の塩焼き
御手洗池の手前にあるのが湧水茶屋 一休(9時30分〜17時 年中無休)。店頭で団子と鮎を焼いていて香りが風に流れてきます。串に刺して焼いた大きな鮎の塩味は夏の疲れを癒してくれます。いつも人が絶えない人気の茶屋です。
ここで一休みをしたら、大鳥居に向かって引き返します。大鳥居を出たら、そこからが、この記事の本番。ここまでは前置きです。奥参道は涼しくて気持ち良いですね。
鹿島はスイーツパラダイスでもある
鹿島神宮の近くにはスイーツを味わえる店が増えています。考えてみれば、この地域は日本の伝統的なスイーツ・干し芋の産地です。メロン、栗、梨、ブルーベリー等の生産量が多いことでも知られています。
「自然栽培」が生み出したクラフトビールとピッツァ
鹿島神宮付近の食をリードしてきたのが若手農業集団 ・鹿嶋パラダイスが運営する、大鳥居のすぐ近くのマイクロブリュワリー・鹿嶋パラダイス・ビア・ファクトリー(木金土日11:30〜16:00、18:00〜21:00)。 茨城県では初の農家直営クラフトビール店です。鹿嶋パラダイスは 「自然栽培」という野菜本来の味を引き出すために効率とは無縁の農法を実戦。肥料も堆肥も農薬も使いません。ここで作られる天日干しの米は東急百貨店本店の米よしで一番高い価格で販売されたこともある「日本で最も高い米」です。
鹿嶋パラダイス・ビア・ファクトリーは、当初は鹿嶋パラダイスで収穫した野菜と米を使った料理を提供するカフェでしたが、その後、おいしく野菜を食べられるビールも作りたいという思いからビール製造を開始。現在は各種クラフトビールとピッツァが人気の店になっています。
ビールは、なんと、先ほど紹介した御手洗池の横で湧き出る鹿島神宮の御神水を仕込水として使用しています。硬度が高い御神水はビール作りにぴったりで、とにかく美味い。セゾン/弥栄(いやさか)は自然栽培ビール麦100%使用。このビールのためにバンクーバーのオーガニックホップ農家スティーブンとの共同でホップを栽培。自然栽培山椒も入り、香り高くまろやかな味わいです。
自家製の自然栽培小麦を使ったピッツァには鹿嶋パラダイスで収穫した自然栽培野菜が使用されています。マチルダは甘くて美味しいマチルダ・トマトを使用したピッツァです。
そして、この鹿嶋パラダイスが、新たなショップを出店していました。
驚愕「種まきから始めるスイーツ」作り
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