WEリーグ いわゆる「産休」が可能に!「女子プロサッカー選手の契約、登録及び移籍に関する規則」新設
日本サッカー協会は、WEリーグに対応するために新設された「女子プロサッカー選手の契約、登録及び移籍に関する規則」の新設を2020年11月19日に決議しました。WEリーグは、女子プロリーグなので、女性のライフイベントへの配慮が必要なこと、これまではアマチュアリーグゆえに契約方法等に統一されていなかったところがあること、WEリーグは秋春制であること等から、独自の規則が必要だという声が、兼ねてから上がっていました。ただし施行は2021年2月1日。「それまでの移行期間の対応方針や初年度の運用については、改めてお知らせいたします。」と発表されており、実際の契約や移籍等がどのように行われるかは、続報を待つ必要がありそうです。
41ページからなる「女子プロサッカー選手の契約、登録および移籍に関する規則 対比表」を読んで気になるポイントを紹介します。
WEリーグだけではなくプレナス なでしこリーグ、プレナスチャレンジリーグの選手も対象
「女子のリーグに所属するサッカー選手の契約、登録及び移籍に関して定める」と明記されており、対象をWEリーグに限定していないことがわかりました。WEリーグのみならず、女子のリーグに所属する全ての女子選手にとってプラスになる規則と考えられます。
アマチュア選手がプロ選手として移籍する場合、クラブは止められない
原則、移籍は自由に出来ます。ただし、移籍元クラブは移籍先クラブへ「トレーニング補償金(アマチュアからプロ)」を請求することができます。
WEリーグのシーズンは6月までが濃厚
契約更新通知の例が「6月1日から6月30日の間に契約期間が満了する契約を締結している場合」で書かれているため、WEリーグは、おそらく6月にシーズンを終了するものと思われます。男子の規則では「1月1日から1月31日の間に契約期間が満了する契約を締結している場合」で書かれています。
移籍が可能となる登録期間(ウインドー)は年に2回
年に2回の登録期間(ウインドー)に移籍が可能となります。登録期間(ウインドー)は日本サッカー協会が定めます。ただし、WEリーグは秋春制。もし、プレナス なでしこリーグ、プレナスチャレンジリーグ等が春秋制のままだとすると、両リーグにとって適切な登録期間(ウインドー)を定められるのかが気になります。
いわゆる「産休」が可能に
選手登録できるプロA選手は25名以内ですが、妊娠もしくは出産等のために年度中の活動を中断した選手は、その年度は「25名枠」の対象外となります。その場合は、他の選手を追加登録することができます(登録期間)。また、妊娠又は出産等のために活動を中断した選手が活動を再開する場合は、登録ウインドー外においても登録可能となります。
多くはJリーグの規約を踏襲
新規採用した選手又は移籍した選手に対し、支度金を支払うことができる「支度金の設定」をはじめ、多くの規約はJリーグに準じて定められ、選手やクラブの権利が明確になりました。
詳しくは、こちらをご覧ください。
【現行との対比表】女子プロサッカー選手の契約、登録および移籍に関する規則.pdf