「Jリーグのブライトン」群馬のビルドアップが面白い! 欧州とJリーグの戦術的な時差はなくなりつつある
これまで何度も指摘してきたように、欧州とJリーグの戦術的なタイムラグがほぼなくなってきている。話題になるブライトンのビルドアップの革新性は遠く離れたザスパクサツ群馬でも見ることができる。
ブライトンとザスパクサツ群馬の革新。進化する「擬似カウンター」
J2第41節のザスパクサツ群馬vsジェフユナイテッド千葉で、群馬のビルドアップが面白かったので紹介したいと思います。
プレミアリーグのブライトンのビルドアップに似ていて、いわば進化した「擬似カウンター」という感じでしょうか。プレッシングを攻撃に結びつけるのがカウンタープレス(ゲーゲン・プレッシング)なら、こちらはカウンタービルドアップですね。
もともとビルドアップにはカウンターの要素が含まれています。自陣から運んでいくパスワークに対して、相手がマンツーマンの同数守備ではめ込みに来たときはトップへロングボールという原則があります。サイドへ蹴るケースもありますが、ハイプレスをひっくり返してカウンターへ持っていくという点は同じです。
2019年にJ1に昇格した大分トリニータは「擬似カウンター」で注目されていました。本来、カウンターアタックはボールを奪ったときの状況によって発動するかどうかが左右される偶発的な要素が強いものですが、大分は自分たちがボールを持った状態から意図的にカウンターへつなげていて、その点が画期的だったわけです。
ブライトンと群馬の洗練された仕掛けと設計図
ブライトンや群馬は、大分の「擬似カウンター」をもう一歩進めた形です。
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