西部謙司 フットボール・ラボ

進撃の浦和レッズ。スコルジャ監督に見る「成功する外国人監督」の法則とは?

徐々にスタイルが浸透し、上位への進撃を開始した浦和レッズ。優勝を狙うために必要はラストピースとは何なのか? そしてスコルジャ監督の手腕と日本代表にも通じる強みとは? 後半戦の浦和レッズの戦いを占っていく。

現在の日本代表と重なるスタイル 

浦和レッズがじわじわ来ております。第18節の川崎フロンターレ戦を1-1で引き分け、ミッドウィークの第12節(延期分)湘南ベルマーレ戦に4-1。第19節はサガン鳥栖に2-1。首位の横浜F・マリノスには6ポイント差ですが、3位ヴィッセル神戸との差は1ポイント、2位名古屋グランパスとも2ポイント、ここは1試合でひっくり返る可能性もあります。

戦い方が安定しています。安定感のベースはアレクサンダー・ショルツ、マリウス・ホイブラーテンのCBコンビ。GK西川周作と合わせたゴール前中央部の固さです。CBの北欧コンビは地上戦、空中戦とも非常に手堅い。

攻撃では大久保智明、関根貴大のサイドアタッカーに威力があります。ここ2試合では関根を後半から切り札的に投入していて、湘南戦は2ゴールと期待に応えました。

プレースタイルはミドルゾーンのプレスとシュートカウンターがメイン。敵陣で保持したときの打開力もありますが、自陣からのビルドアップは実はそれほど上手くない。というか、自陣でパスを回すということ自体をあまりしていないですね。ミドルプレスと両翼の強さが武器というところは、何となく現在の日本代表と似ているかもしれません。

スコルジャ監督に見る「成功する外国人監督」の法則と優勝への「ラストピース」とは? 

CBが強いので、相手に保持されることはそれほど気にしていない感じ。マチュイ・スコルジャ監督はポーランド人ですが、ドイツ系ハイプレス型の戦術という前評判でした。ただ、

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