森マガ

【アジアカップ】02/02 伊東純也の件で日本サッカー協会・田嶋会長は何を語ったか

2月2日、日本サッカー協会は伊東純也がチームを離脱すると発表しました。そのときの田嶋幸三会長の取材音声を日本サッカー協会が提供してくれましたので、その全文起しです。非常に重要だと思いますので、無料で公開します。

急なご案内にも関わらず、多くの方に集まっていただきありがとうございます。まず最初に、この度、大変お騒がせしましてしまったことをお詫び申し上げます。結論から申し上げます。

森保監督と今日相談した結果、伊東純也選手をアジアカップで戦っているサムライブルーから離脱することとなりました。昨日の日本時間の夕方に、伊東選手の離脱についてご案内を差し上げました。

カタールの現地で戦っているチームから連絡がありまして、 選手たちの熱い思い、そういう中で、継続して戦いたいという気持ちがあったとは聞いていますが、我々としては、しっかりとした情報を集め、議論をしていきたいということで、昨晩は、一時的に延期をいたしました。離脱について。

本日、改めて検討することといたしました。本日、専門家、弁護士の方、様々な方にも入っていただき、ミーティングを行い、 現在の状況を考えるとチームを取り巻く環境が騒がしいことが続くことも想定されます。 サッカーに集中できる環境をJFAとしてしっかりと作る必要があるということで、伊東選手のコンディションも含めて考えた上で、JFAとして総合的に判断いたしました。

今回、離脱のご案内した後、再検討をするなど、みなさんには、 いろいろ、二転三転したことをお詫び申し上げたいというふうに思います。しっかりとチームが戦える環境を作るということで、 総合的に判断させてもらいました。以上です。ありがとうございます。

——昨日の、山本昌邦さんのところでは、一旦 残す方向で調整しているというようなお話もあったんですけれども、離脱、やはり残そうかどうか、どう移り変わったからこのような見方をしたのか教えてください

昨日の段階では、選手たちの本当に熱い気持ちもあり、そして本人も そういう仲間たちからのサポートを得た上で、我々としては、その心身ともにアジアカップで戦える状況ではないのかというふうに思いました。

で、本人とも話した時には、しっかりと自分はそれに挑戦したいというような気持ちも持っていました。ただ、いろいろ取り巻く環境、今朝からずっと我々ミーティングしている中で、彼のポジションも含めて離脱させることが望ましいという判断にたどり着きました。

——検討した際に、たとえばステークホルダーの方々の声というのも、ある程度参考にしたのでしょうか

全くゼロではありません。ただ、やはりこういう事件が起きて、いろんなお互いがいろんな情報を出してたりするわけですから、その辺のことも考慮し、そしてパートナーのみなさんへの配慮もしたのも事実です。

——仮に伊東選手を残すとなった場合に、JFAが性暴力に甘いというような印象を持たれかねないというリスクがあったと思うんですけど、そういうのを持たれたくないからこういう判断をしたという状況もあるんでしょうか

これ、伊東選手のこの案件とは全く関係なく、我々は組織として性暴力に対しては絶対反対の立場を 取っています。で、この件について、今、我々が白か黒かっていうことを言う立場にはない、言える立場ではないというふうに思っていますので、それについての判断は、我々は、そこは考慮していません。しっかりとすべてのことを総合的に判断した(聞こえない)。

——(聞こえない)伝えられるんでしょうか。それで、伝えているとしたら、どういう受け答えがあったのでしょうか

——私も、伊東選手と森保監督は話をしてくれました。私と森保監督も話をしました。それで、納得してこの結論に至っているということ。それが、つい先ほどカタールのドーハで山本昌邦チームダイレクターのほうから、選手たちに説明をしています。

その上で、選手たちは納得してくれたというふうに思っています。まだ詳しい情報は聞いていませんが、全く我々と差がないぐらいの時間で説明したという情報が入ってきました。

——今後、アジアカップ以降はどうなるのでしょう

これがどういう風に展開するかっていうことにもよると思いますので、それはちゃんと、我々は見極めていきたいというふうに思ってます。

——冒頭のほうで、 チームに与える影響っていうところをおっしゃったと思うんですけど、選手たちが伊東選手を残したいっていう思いより、やっぱり残すことによる混乱だったり、マイナス要素の方が大きいというふうに考えたのですか

はい、そういうことになります。

——話し合いは弁護士先生とかどれくらいの方が参加したのですか

もちろん、いろんな我々、弁護士先生、何人か、数人いらっしゃいますので、 そういう先生方と個別にも話しました。そして、ミーティングにも入っていただき、もちろん、zoomで入る方もいらっしゃったりしましたけれども、 カタールの(聞こえない)をやっているもの、それから、我々の本部長レベル、それから、我々のマーケティング等も含めた、私、宮本専務も入った上で 話をしています。他にも(聞こえない)。

——1回会議をやっただけじゃなく、個別にお話とかもされたのですか

はい、今日、朝からそういうような時間としていました。

——昨日夜出たリリースと、大きく変わりはない。で、変わりがなくて、ここまで検討されたものだったというふうに受け取ったほうは思ったんですけれども、それが深夜、6時間後に、あの方向で考えるというふうに提案した理由と、それは会長には、これからこういうことがありますというふうにお話があったのかどうか、教えてください。

はい、あの、ありました、こちらの2時だったと思います。そこでミーティングをしました。そこでは私も伊東選手とも話をしました。 そこで、しっかりと「自分はやりたい」ってことも、言ってくれたのも確かです。

——それは会長が確認を

ご確認しました。

——それで1回は残すという方向で検討を

検討するということで、とりあえず今日、また朝からずっと話をしていました。

——そうすると現時点で会長がお考えになる、違う回答になった。二転三転ですよね、その理由というのは、そうするとどこに基準があると考えればいいでしょうか

これはもう、やはりお騒がせしていることだとか、そういうことも含めて、トータルで考えたというふうに、総合的に判断したということです

——もし、伊東選手と直接田嶋会長がお話されたっていうことであれば、先ほどから繰り返されてる、 彼のコンディションの部分も、田嶋会長の受け止めとしては、 100パーセントパフォーマンスできないようなポジションだというふうに受け止められたと考えていいですか

昨日の夜のところでは、かなり、その前のコンディションでは真摯に、やっぱりこのアジアカップに臨むっていうのは、 100パーセント充実しなければいけないというふうに思いました。で、昨日の深夜に話したところでは、自分もそこで仲間たちの強い気持ちもあったということで、自分もそこに入っていけるということも、聞いたのは事実です。その時点では再考しようじゃないかっていうことになったっていうことです。

——今のお話では、コンディションも含めるとおっしゃる理由は、

総合的な判断をしたということです。

——昨日リリースで追加招集はないとのことだったんですけど、本日の決定からも変わりはないでしょうか。

追加招集はあるとは聞いていませんけど。

——この決定に対して、森保監督がなんとおっしゃっていましたか

森保監督は、やはり専門家である方々、これはマーケティングであったり 弁護士さんであったり、そういう方たちの判断は尊重するっていうことは言ってくれました。多分、彼が1番、今の伊東選手のコンディションっていうのもわかってるんじゃないかと思います。

——ペルー戦の後にこういう問題が起きたのは、活動期間中、実際には、私たちみんな知ってますよね。試合終わったら解散してるっていうことは知ってるんですけれども、会長及び今日の専門家の話の中では、日本代表としての活動をしている、ま、解散は知ってるけど、帰ってはいないっていうとこ、そこをどのように活動に、活動期間中だった、もしくは、もう活動していない時期の話だったというふうに、ど、どのように捉えているのですか

これについて言えば、我々は一大人として我々は選手たちを扱っています。ですから、終わった後、しっかりと解散をしっかりしています。そんな中で、選手たちが各自どういうことをしているかっていうのは、私たちは把握はしていません。

——今後、代表活動について、何か選手たちをある種、縛るというか、管理する、再発防止と言いますか、何か体制を考えてらっしゃいますか

それについてはしっかりと考えていかなければいけないというふうに思ってますが、やはり選手1人1人、もうプロの選手として、 しっかりとした、自立したものだというふうに我々は思っていますし、ただ、まあ、こういうことがあったことが、もしかすると選手たちには 1番響くものになるかもしれません。ただ、しっかりとした教育っていうのはしていかなければいけないと思っています。

——今回の決定がチームに与えた影響を教えてください

選手たちはやはり伊東選手とチームメイトとして、仲間として、一緒に戦いたいということ。で、また様々な基準が国によっても違ったりはしますが、 そういう気持ちで伊東選手に対するものは持っていたというふうに思っています。えー、まあ、そうですね、これがどの程度影響したかってのはわかりませんが、僕はもう、今の選手たちって本当にプロフェッショナルです。しっかりと切り替えて、明日の試合に臨んでくれると信じています。

——森保監督は普段から代表チームは世の中に勇気や元気を与えたいと言っているのですが、その上で、今回のことが起きたことは

確かに残念なことだというふうに思ってます。今後どういうふうになっていくのかっていうのは、僕らがわからないところで今から進んでいくと思いますので、 私たちの立場でこの個別なところについて申し上げることはできませんが、やはりこういうことがないように我々はしていかなければいけないし、また、こういうことがあっても、この困難な時を乗り越えられるようなチームであってほしいというふうに思っています。

みなさん、本当に今回お集まりいただきありがとうございました。我々、しっかりと代表チームをサポートしてまいりたいというふうに思います。まずは、みなさんに、あの、二転三転したことについてはお詫び申し上げます。また、 選手たちと一緒になって、我々はこの代表チームがどうあるべきかということは真剣に考えていきたいというふうに思います。本日はありがとうございました。

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