WE Love 女子サッカーマガジン

なでしこジャパン 国内トレーニングキャンプを終えウズベキスタンへ 女子サッカーの未来を担う古賀塔子選手はパリ本番を目指すと明言

女子オリンピック サッカートーナメント パリ 2024への出場を目指すなでしこジャパン(日本女子代表)は2023年10月23日(月)に日本を発ち、ウズベキスタンの首都・タシケントに向かいます。次の戦いは2次予選3試合です。10月26日(木)にインド女子代表との第1戦を迎えます。

池田太監督は、現地での準備期間が短い上に中2日の戦いが続く短期決戦に臨むにあたり「戦術の理解がある程度は進んでいるメンバー」をセレクトしました。追加収集された中嶋淑乃選手(S広島R)以外は、全てがFIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023の登録メンバーです。

追加招集された中嶋淑乃選手(S広島R)とトレーニングパートナーの古賀塔子選手(JFAアカデミー福島)

少人数ならでは念入りなトレーニングを重ねる 

10月17日から高円宮記念JFA夢フィールドで行われたトレーニングキャンプには国内組12人に杉田妃和選手(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)を加えた13人が参加。週末にはトレーニングパートナーとして古賀塔子選手(JFAアカデミー福島)も合流しました。紅白戦のできない限られた人数でしたが予定通りのスケジュールで「充実したトレーニングキャンプ(池田監督談)」となりましした。

高円宮記念JFA夢フィールド

各選手のコンディション、選手のポジションや立ち位置、引いた相手に対する最終ラインからのビルドアップの経路、スローインを含むセットプレー等を念入りに確認していきました。やはり、アジアでの戦いに必要なのは、引いて守りを固める相手をどのように攻略するか、その引き出しの数です。そして、得たチャンスを確実に得点に結びつけていく力が必要があります。

最後までセットプレーの居残り練習をしていた猶本光選手(浦和)

そのため、今回のトレーニングキャンプでは、FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023では採用しなかった4バックのフォーメーション確認に多くの時間を割いています。サイドで高い位置をとった際に、ゴールに向かう方法を繰り返し共有しています。また、最終ラインでボールを回しながら前進し、センターバックに守備者を食いつかせてサイドから縦にボールを差し込むプレーが増えるかもしれません。

ブロックを作った相手を想定したトレーニングで課題を明確化

10月22日にトレーニングキャンプのプログラムを終えた池田監督が充実した表情で質問に答えました。

「昨日(21日)、男子高校生にご協力いただき、ブロックを作った相手の11人対11人をできたので選手も感覚を掴めたと思います。実戦形式でポジショニングの確認をできたのは良かったです。」

田中美南選手(I神戸)

田中美南選手(I神戸)は、収穫に加え課題も顕在化したと考えています。その解決は、海外組が合流するタシケントでのトレーニングに引き継がれます。

「相手が引いてきた中でのインサイド選手がパスを受ける位置や、受けてからのコンビネーション、ワイドの選手が(相手を)広げて誰がそのスペース使うかについての意思疎通ができた部分と、あまりできなかった部分がありました。相手がしっかりと10人でブロックを敷いてきた中での関わり方はFIFA女子ワールドカップのときよりも、より密にならなければなりません。ボールを奪われた後のカウンターのリスク管理は、後ろの人が徹底してくれていると思います。フォワードとしてはゴールに向かう姿勢や、強引に行くところもやっぱ必要だと思います。そこのバトルみたいものはしっかりとやっていきたいです。」

強さ、高さ、速さを兼ね備えた髙橋はな選手(浦和)

セットプレーを武器にできるか 

引いた相手の攻略に苦労し、どうしても1点が遠いという試合展開になる可能性もあります。そこで重要になるのはセットプレーです。

欧州と比べると大柄な選手が少ないアジアでの戦いで得点源として期待されるのがディフェンダーの髙橋はな選手(浦和)です。三菱重工浦和レッズレディースでフォワードとして活躍していた時期もあり、ヘディングの迫力と得点感覚は保証済み。トレーニングキャンプ最終日でも、重厚感のあるシュートを放っていました。髙橋選手は「絶対に得点したい」と話します。

(残り 2018文字/全文: 4112文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ