WE Love 女子サッカーマガジン

ワクチン接種数日後の練習試合の方が中断明けの試合よりもキツかった 得点王 西川明花選手(伊賀)

プレナスなでしこリーグ2021表彰式 得点王には西川明花選手が輝きました。最前線で体を張り、頭で、足で22試合19得点という高い得点力を発揮。伊賀FCくノ一三重の優勝に貢献しています。今回は西川明花選手と伊賀FCくノ一三重の2021年シーズンを振り返ります。

西川明花選手は札幌市出身。2011シーズンはFC高梁吉備国際大学Charmeに所属し1年生ながら19得点。2011プレナスチャレンジリーグWESTで得点王に輝きました。FIFAU-20女子ワールドカップ日本2012では3位決定戦で得点するなど2得点の活躍。吉備国際大学女子サッカー部4年生の2014年に第22回全日本大学女子サッカー選手権大会で初優勝に貢献しました。ベガルタ仙台レディース、AC長野パルセイロ・レディースでのプレーを経て、2019年シーズンから伊賀FCくノ一三重でプレーしています。

亜未さんの存在が大きい

西川今シーズンは優勝すると周囲に言われて始まりました。個人としては初戦から得点できて波に乗れました。チームとしても初戦で勝てて、波に乗れたところはあります。

4-0、5-0、3-0の3連勝で3節までを終えました。スタートダッシュが良かったですね。とはいえ、絶対的な優勝候補と言われていたので、プレッシャーがあったのではありませんか?

西川個人的には別に背負っていなかったです。目の前の試合で100%の力を出す気持ちで試合に挑みました。

優勝の原動力は?

西川うちの中心は(杉田)亜未さん。大学のときから一緒にプレーしています。私は一緒にプレーしやすくて、いてほしいところにいてくれる選手です。亜未さんの存在は大きかったです。

今シーズンの西川選手の得点は「楽な体制でシュートを打たせてもらえている」印象があります。

西川ワンタッチが多いですね。本当に、良いボールをくれます。

悔しかった中断明け最初の試合

特に印象深い試合試合はありますか?

西川中断明け最初の試合ですね。スフィーダ世田谷FCと対戦して、終了間際に同点に追いつかれて引き分け(2−2)になりました。直前にCOVID―19(新型コロナウイルス感染症)で色々とあり、あの週は、練習を1週間で1回しかできずに試合に入るという初めての体験をしました。でも、監督、コーチが不在の中でも負けなかったことは大きかったです。

ほとんど練習しないで試合に臨むと「こんなに違うんだ」と思うところはありましたか?

西川うーむ……その試合よりも前、ワクチン接種の数日後に練習試合をしたことがありました。みんな、ワクチン接種後は発熱していたので病み上がり。既に身体の重たい練習試合を経験していました。だから、その練習試合と比べると、スフィーダ世田谷FC戦は、練習をしないで試合をしても「割とできたな」という感想でした(笑)。

保土ヶ谷で開催された第8節ニッパツ横浜FCシーガルズ戦が強く印象に残りました。普通ならばクロスを入れるようなサイドの位置からでも、伊賀FCくノ一三重の皆さんが強いシュートを積極的に狙っていた試合です。ものすごい気迫でした。最後に西川選手がねじ込むようなシュートを決められました。今シーズンの伊賀FCくノ一三重の良いところをまとめたような試合でした。

(残り 1504文字/全文: 2867文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ