ボールを保持したら負ける。神戸、名古屋、浦和、広島が上位を席巻するJ1序盤ハイプレスの乱はどこまで続くのか?
J1は開幕からボール保持型のチームが苦戦し、神戸、名古屋、浦和、広島、福岡、京都、湘南といったハイプレス志向のチームによる旋風が吹き荒れている。はたしてこの傾向はどこまで続くのか? なかでも神戸や浦和、広島が優位性を発揮できるのはなぜなのか?
ボールを保持したら負け
第6節を終えた時点で首位はヴィッセル神戸、2位が名古屋グランパス、3位浦和レッズ。これ、かなりはっきり今季序盤の傾向が出ている順位だと思います。さらに4位がサンフレッチェ広島、5位アビスパ福岡。ようやく6位に昨季王者の横浜F・マリノスですが、その下が京都サンガ、湘南ベルマーレですからね。
もうおわかりでしょうけど、上位にいるのは横浜FMを除けばボール保持をしないタイプのチームです。単純に保持率で見ると、保持率トップの横浜FCが17位、2位川崎フロンターレが10位、3位ガンバ大阪は16位と低迷しています。上位陣で保持率が高いのは横浜FMだけで、その次が浦和ですが50%切っていますから、どちらかと言えば保持しないチームと言えるでしょう。
まだ6試合の傾向にすぎませんが、ここまでは「保持したら負け」という結果が出ていますね。これがどこまで続くのかはわかりませんが、ある程度説明がつく現象だと思います。
高強度型が上位をにぎわす中でも神戸、浦和、広島が優位性を発揮できる理由
ここ数年、J1はポジショナルプレーの浸透に伴うボール保持の傾向とともに、並行してハイプレスの強化がありました。自陣からつなぐチームが増えれば、それを阻止しようとするチームも増えるのは自然な流れです。そして保持とハイプレスの両面で水準の高い横浜FM、川崎が二強を形成していました。これは欧州主要リーグの傾向とほぼ同じです。優勝するのはボール支配力とハイプレスを両立しているチームです。
そうなると二強に追随しようという流れになるわけですが、いきなり追いつけ追い越せは無理。
(残り 1502文字/全文: 2304文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ