西部謙司 フットボール・ラボ

ロティーナは「守備重視」という指摘は的外れ? 理にかなっていたイニエスタの起用法

もう何度目の解任なのか。神戸のお家芸となってしまっている監督交代劇。なぜ過ちが繰り返されるのか? 「守備重視」「イニエスタ起用法」問題とともに神戸の来た道と行く末を占ってみました。

18年間に監督交代23回はスペインのギロチン会長に匹敵!

またやっちまいましたね、ヴィッセル神戸。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を解任、吉田孝行新監督となるそうです。

ロティーナ監督はシーズン途中に就任して9試合の指揮を執り、2勝1分6敗と最下位から脱出させることはできませんでした。永井秀樹SDが「守備に重きがいきすぎていた」と発言していたようですが、ロティーナさんですからね。守備から入るのは明白で、それを承知で招聘したのではなかったのでしょうか。最後の試合になった第18節の浦和レッズ戦を見ましたが、そんなに守備的とは思いませんでしたけどね。

ロティーナ監督はスペースを埋めていくことを優先する守備ですから、どうしても重心は後ろにいきます。従ってボールを奪える場所は後方になります。そこから前へ運んでいけるかどうかで成否が別れる。セレッソ大阪のときは後方からでもビルドアップするやり方で成果を出しました。ボールの動かし方や連係に多少時間がかかりますし、技術がないとどうにもなりません。ただ、その点では神戸は条件のいいチームなので、いずれ上向きになっていくのではないかと思っていたのですけどね。

三木谷浩史会長は18年間に監督を23回代えたそうです。これはかつてアトレティコ・マドリー会長で「首切り」「ギロチン」と呼ばれたヘスス・ヒルに匹敵しますね。

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