西部謙司 フットボール・ラボ

このままではW杯で勝ち目なし。やっぱり日本代表はブラジルに叩きのめされたほうが良かったかも問題

応答せよ、応答せよ、そちら現実が見えていますか? とM78星雲から危機を伝えたくなるような4連戦を終えて一部に漂うポジティブモード。ポゼッションで見劣りしなかった? ビルドアップが効率よくできた? ここで課題が出たので本番では修正できる? もしそんな評価を本気でしていたらウルトラやばい。ドイツに勝つには「2万年早いぜ!(C)ウルトラマンゼロ」と言われかねない。ま、あくまで表向きの評価であると信じて、4連戦を終えての日本の評価とネーションズリーグでのドイツ、スペインの戦いぶりを分析します。

本大会では1分2敗か3敗で敗退が4連戦を終えての妥当な評価。JFA技術委員長のポジティブ評価が表向きであることを切に願う… 

強化試合4連戦が終了。日本代表はパラグアイ代表とガーナ代表に勝利、ブラジル代表とチュニジア代表に負けという結果でした。

同じ事実でもポジティブにもネガティブにも切り取ることができます。

反町康治技術委員長はブラジル戦について、「(ボールポゼッションは数字上)見劣りしなかった。GKCB、アンカーを使ったビルドアップが効率よくできてボディブローのように効いていた」と話していて、これはかなりポジティブな見方になります。「もちろん足りないこともある」と言っているのでネガティブな側面も認識しているのでしょうが、それはあえて表には出さないということなのでしょう。

個人的には大敗したほうがいいと思っていました。ポジティブな評価が不可能なぐらい叩きのめされたほうが本大会に生きるのではないかと。ちなみに強豪国との試合において、日本のポゼッションは何の影響も与えません。

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