レアル・ソシエダがサッカー的にブライトンに劣る理由。ラ・リーガがプレミアに抜かれた理由
写真:Shigeki SUGIYAMA
チャンピオンズリーグ(CL)開幕週。久保建英が所属するレアル・ソシエダはホーム「アノエタ」で、インテルと対戦した。開始4分、インテルDFアレッサンドロ・バストーニのミスを突き、左ウイングのアンデル・バレネチェアが先制。昨季のスペインリーグ4位チームは以降、終盤まで昨季のCL準優勝チームを向こうに回し、試合をいい感じで進めた。
インテルが同点に追いついたのは後半42分。それはレアル・ソシエダが布陣を4-3-3から5バックに変更した2分後の出来事だった。ゴール前を固めようと後ろに引いた瞬間、同点ゴールを叩き込まれたわけだ。試合は引き分けに終わり、レアル・ソシエダは土壇場で勝ち点2を失った。
選手が発案したわけではない。監督の司令を選手は無視できない。イマノル・アルグアシル監督の責任はあまりにも大きい。
守りを固めようと後方に人員を多く割いたにもかかわらず失点したわけだ。サッカーの本質、サッカーにおける守備とは何かをまざまざと見せつけられた試合でもあった。監督はそれとどう向き合うか。
攻撃は最大の防御なり。ある時までプレッシングの精神=「奪われたらできるだけ早く奪い返し、相手の守備陣が整わぬうちにゴールに迫る」を掲げておきながら、最後になってゴール前を固めた。正反対のコンセプトである。選手はどちらを信じ、練習に励めばいいのか。両方では信じる力は低下する。それはアルグアシル監督のカリスマ性が低下したことを意味する。
この試合を現地観戦していた森保監督は何を思っただろうか。
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