アジアカップを経て、期待したくなる選手を減らした森保Jの皮肉
写真:岸本勉/PICSPORT
カタールに番狂わせを許し準優勝。アジアカップで残念な終わり方をした日本代表だが、サッカーは結果がすべてではない。アジアカップは公式戦ながらW杯ではない。今回からコンフェデレーションズ杯出場という「副賞」もなくなり、それに伴い優勝の重みも薄れたと言える。その他に成果を見いだすことができれば「負けるが勝ち」とうそぶいてもバチは当たらないが、森保ジャパンは残念ながら準優勝という結果を上回る成果を見いだせなかった。準優勝はもう少し喜んでいい結果ながら、歓びは湧いてこない。珍しい話だ。
森保監督がチームをAとBに分け、Aチームの選手ばかり起用したことのデメリットについて、これまでさんざん述べてきたが、大会が終了し、成果を探そうとしているいま、改めてその弊害に気づかされる。起用され続けたAチームの選手に好印象を抱かされた選手が少ない点は、なんとも皮肉だ。
使われ続ければ普通は「伸びる」。周囲との関係も日増しによくなるものだが、実際はそうならなかった。調子が上がらなかったのか、それがその選手の実力なのか。限界を見てしまった気さえする。
とりあえず「よかった組」の話から始めたい。
その筆頭は遠藤航だ。体調不良や怪我で、スタメン出場は4試合に留まったが、試合を適当に休んだことがよかったのか、中盤で安定したプレーを見せた。ロシアW杯では全4試合で出場機会ゼロ。途中交代さえなかった。西野監督から辛い仕打ちを受けたが、監督交代を機に浮上。アジアカップでいい感じのプレーを見せた。脇役から脱し、この先しばらく行けそうな雲行きだ。チームの中心になっていくのか。
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