U−22に招集された久保、堂安とシドニー五輪に出場した中田英寿との関係性
写真/Shigeki SUGIYAMA
ブラジルで開催されているU−17W杯。グループリーグを首位で通過した日本U−17は、決勝トーナメント1回戦でメキシコに0−2で敗れ、ベスト8入りを逃した。
この結果について語ろうとした際に必要なのは、このU−17W杯の主旨や概念だ。W杯。世界一決定戦とはいえ、言わずと知れたアンダーカテゴリー(年齢別)の大会である。
大会の最大の目的は、サッカーの普及発展だ。当初はU−◯世界選手権と呼ばれていたが、その後、W杯=ワールドカップに名称が変更されたことで大会の格式もグレードアップ。結果に重みが増すことになった。しかしレギュレーションに目を通せば、世界一決定戦に相応しい仕組みになっていないことが判る。
A代表のW杯=ワールドカップと出場枠を比較すれば、一目瞭然だ。世界で最もレベルの高い欧州地区の本大会出場枠は24枠中5枠。対してW杯、たとえばロシア大会における欧州の出場枠は32枠中13枠(+開催国ロシア)だった。一方、アジア地区はロシアW杯が4.5枠でU−17W杯が4。オセアニアに至っては、ロシアW杯が0.5枠でU−17は2枠と逆に大きく増大している。
欧州が枠を極端に減らされ、その分を後進地域が分け合っている格好だ。サッカーの普及発展というコンセプトは、この出場枠に如実に反映されているのである。クラブサッカーが発達し、選手が育つ環境が整っている先進地域の欧州に、無言で遠慮を求めている大会。一言でいえばそうなる。
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