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無料:しながわに1人で勝たれるっていうわけにはいかない!(ヴォスクオーレ仙台 清水誠監督)[F2第13節]

1stピリオド14分に先制ゴールを決めた仙台#6渡邊一城。これだけではない、彼はチーム3点目と5点目も挙げている。つまりハットトリックを達成したのだ。

 

2022年11月25日(金) 水元総合スポーツセンター体育館
(PHOTO、まとめ・山下浩正)

 

ヴォスクオーレ仙台。F1、F2で活躍してきた選手がチームを主に構成している。

 

Fリーグ2022-2023 ディビジョン2 第12節 観客数:342人
リガーレヴィア葛飾 2-5 ヴォスクオーレ仙台
[得点経過]
0-1 14分37秒 仙台 #6 渡邊一城
0-2 10分04秒 仙台 #8 丸山将輝
0-3 21分41秒 仙台 #6 渡邊一城
0-4 26分59秒 仙台 #8 丸山将輝
0-5 30分06秒 仙台 #6 渡邊一城
1-5 33分13秒 葛飾 #14 米谷悟
2-5 38分30秒 葛飾 #4 碓井孝一郎

ELEVENSPORTS
https://elevensports.com/ja/view/event/cl6ka9j8o78aq0jb046wq7ejv

 

ゴール前、クロスに入る危険なパスをカットにいく#10今井翔。彼はF1大阪時代にFリーグ優勝と全日本選手権優勝を経験している。

 

同じF1経験者でも控えGK税田拓基は試合中にレフェリーに注意を受け清水監督が間に入る事態を招いている。何があったか情報の正確性を確保できないのでコメントを避けるが向けるべき戦いのエナジーのほこ先を間違っている気がした。

 

シュライカー大阪で活躍した今井翔も

ディビジョン2でFリーグ復帰を果たしたヴォスクオーレ仙台(以下、仙台)を初めて見た。今節ベンチ入りした14人に接して感じたことは、地元の選手が少ないこと。地元・宮城県出身者はわずか2人で、サテライト出身者が5人(このうち2人は[Fリーグ特別指定選手]、5人とも他県出身)。そのほかのメンバーは、今井翔のようにシュライカー大阪で存在感を見せたプレーヤーなど、F1やF2でキャリアを積んできた選手が多く、もう一度Fの舞台で一花咲かせようという野心を胸に秘めて戦っているように思えた。個々の選手が経験豊富なだけに清水誠監督が示す高い位置からプレス→自由を奪う→ボール奪取→ショートカウンター→ゴールという戦略を体現、開始14分から5連続ゴールを奪って試合の主導権を握った。相手のリガーレヴィア葛飾(以下、葛飾)は2ndピリオド残り8分からパワープレーを選択し2ゴールを決め意地を見せたが反撃もそこまでだった。
仙台は13節終了時点でリーグ2位を堅持。首位しながわシティ(以下、しながわ)との勝ち点差9。17節(1/29)の直接対決を含む残り4試合の終盤戦に臨む。そんな中、清水監督はしながわに独り勝ちはさせないと決意をむき出しにした。

 

1stピリオド10分、チーム2点目を決めた#8丸山将輝。右からのシュートパスを反転してたたき込んでガッツポーズ!

 

出番を待つ選手に戦いの方向性を伝える清水監督。

 

「前半、自陣のピッチコンディションがよくない!」

(ゲーム総括)
清水誠監督 前節まで3引き分けがあって、細かいところでいうとパワープレーで追いつかれたりとかチームの状況としたらなかなか勝ちきれないところがあって。でも、先週の白山との試合で1つ流れをうちに引き込んで重苦しいものを取り除いたって感じのボクらのスタートだったので。相手も当然一度負けてる相手ですし**、準備段階で選手たちにいろんなプレッシャーを与えましたけど、状態的には自分たちのほうがよかったんじゃないかなっていう試合でした。前からのプレスもよくはまっていてある程度自由を奪うっていうのは常にできてたし、ピッチ状況も少しありましたけど、狙いとしているショートカウンターだったりチャンスをたくさんつくりながら、理想的にはもう少しゴールが獲れたらなっていうところはありましたけど、常に自分たちが主導権を握りながら最後までいけたんじゃないかなっていうところと。あと、パワープレーで2失点したのでそこは改善しながら来月のホーム、デウソン神戸戦に向けてやらなければいけないのかなとそんな試合だったと思います。

**コロナの影響で10/10に延期開催されたホームゲーム、6-7で敗退した

(試合を振り返って)
平澤凌キャプテン 今、監督がおっしゃったように3試合連続引き分けがあったり、ちょっと難しい試合が続いてましたけど、前節勝利していい流れで今日臨ことができましたし。まぁ、ホームゲームでは葛飾さんに負けてしまったので、そういう思いも込めてチーム全体で一丸となって戦えたのがこの結果につながったと思います。 

 

2ndピリオド21分、#13藤山翔太のスルーパスを渡邊がダイレクトで押し込む。この日2点目!

 

チーム4点目、自身2点目を決めた丸山。写真はそのちょっと前、ゴール前で強引に突破にいったシーン。ここは止められたがこの強引さは大切だ。

 

ゴール正面やや左寄りを縦突破しシュートにいく#13藤山。

 

このシュートをゴレイロが止めるもののこぼしてしまい渡邊がファー詰め。チーム5点目、自身3点目のゴールだ。それにしても藤山のチャンスメーク力は仙台の攻撃の要といっていい。

 

(質疑応答)
Pivo! 勝利おめでとうございます。

清水、平澤 ありがとうございます。

Pivo! 監督がいうとおり前プレがはまってショートカウンターから連続ゴールを決めたがこれが仙台の形か。

清水 そうですね、ボクは今シーズン、いや、もっと前からF1の途中に監督就任したときからですけど、選手は代わりましたけど自分が求めているものは、ディフェンスも含めてアグレッシブにいきたい。引いてカウンターじゃなくて高いラインで相手ボールを奪って、ゴールを陥れてっていう理想があって、それを今日は選手たちが体現してくれたゲームだったと思います。

Pivo! 前プレで相手のミスを誘うシーンが多々あった。

清水 はい、狙ったとおりではあったんですけど、やっぱりそこはもう1つ2つ決めていかないと。例えば首位にいるわけじゃないので、細かいことをいえば得失点差とか、もっともっと上を目指すチームであればやらなきゃいけないところはそこだと思います。上を見て、しながわに1人で勝たれるっていうわけにはいかないので、なるべくついていかなければいけないなって気持ちはいつも持ってます。

Pivo! キャプテンも同じ印象か。

平澤 そうですね、前半は自陣のピッチコンディションがあまりよくないところもあって。できるだけ敵の陣地でプレーしようっていうのが監督からもあったし、選手の中でそれを統一して。相手コートでプレーする時間が長くなったのがその(勝利という)結果につながったと思うので。監督のプランどおりに進んで、僕たちは体現するだけだったので、はい、この結果につながったと思います。

Pivo! 監督、ピッチコンディションがよくないってことだが具体的にどういうことか。

清水 アップの際にピッチ内で滑るところが何個所かあることに気づいたので、「ピッチ状況を考えてシンプルにプレーをすること」、また「相手の陣地でプレーをするためにハイプレスを掛けることが前半は必要だ」と伝えました。
相手コートは比較的ピッチ状況はよかったので、後半はドリブルなど運ぶプレーができるはずとも伝えました。

Pivo! 監督の洞察力とそれを体現する選手、実にいい関係だ。

平澤 はい(笑)。

Q 前の選手が5ゴール、ストレートに獲ったが今日のよかった要因はどこにあったか。

清水 この試合だけじゃなくて、ボクは日々の試合を見ていて、ボクも選手をやってたんで、そういう感覚的なこと、選手の状態っていうのをすごい気にしています。今日の試合もいい状態の選手も多かったので、例えば渡邊(今日3ゴール)や丸山(同2ゴール)にしても獲るんじゃないかなっていう、そういう選手をピッチに送り込むってのがボクの仕事だと思ってるので。それを選手が自信を持ってやってくれたのかなと思います。

Q 一方でパワープレーで結構やられてたが。

清水 そうですね。正直前からプレスをかけたことの疲労感というか疲弊した部分というのが、8分という長さでだいぶきつくなったんじゃないかなっていう印象と。あと、実際警戒している形ではあったんですけど、プラスアルファ、デザインされたものもあって、やはりすばらしいチームだなって改めて感じたし、ボクらも改善しなきゃいけないなっていうのは感じました。

Q パワープレーの形は想定していたか。

清水 そうですね。1点目は特に股だったりすぐ横を通してしまったりだとか、2点目も飛び込んでしまった形だったと思うんですけど。改善できるレベルのものだと思います。ただ、長い時間彼らを使っていて足つれてる選手もいて。どこで替えるかっていうのが最後はジャッジが難しい時間帯でした。とにかく選手たちはよく頑張ってくれました。

Pivo! 6番の渡邊選手はハットトリックを決めた。

清水 あ、そうですね。5点だったのが8点になったので、まぁ、これで得点ランキングの上位***にも入っていけたので、藤山(翔太)もそうですけど、いろんな選手が獲っていきながら、そこ狙ってもいいんじゃないかなと個人的には思いますね。

***渡邊一城8ゴールでランク9位に浮上。また藤山翔太は10ゴールで2位、井上卓は9ゴールで5位とすでに上位につけている。

 


ここまで仙台の攻撃力が目立つがそれを支えているのがディフェンス。まず平澤キャプテン、葛飾#10尻屋貴紀の決定的なシュートを身を呈してブロック!

 

ゴレイロの#19山本佳輝は、右からの葛飾#9森岡薫の強烈なシュートパスを#14米谷悟の直前で止めた!

 

#55中村章は再三にわたって厳しい密着マークを見せ相手ピヴォに前を向かせなかった。
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