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無料:フットサルは『カオス』だ。(アグレミーナ浜松 高橋優介監督)[F2第12節]

1stピリオド10分過ぎ、カウンターから鮮やかな連携で1-2とする逆転ゴールを決めた浜松の#18石川颯(中央)。

 

2022年11月20日(日) 駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
(PHOTO、まとめ・山下浩正)

 

アグレミーナ浜松。直近6試合を負けなしできている。

 

Fリーグ2022-2023 ディビジョン2 第12節 観客数:474人
リガーレヴィア葛飾 3-4 アグレミーナ浜松
[得点経過]
1-0 10分43秒 葛飾 #28 江本賢也
1-1 17分09秒 浜松 #7 山桐正護
1-2 10分18秒 浜松 #18 石川颯
2-2 32分17秒 葛飾 #9 森岡薫
2-3 34分30秒 浜松 #10 巽優太
2-4 37分37秒 浜松 #7 山桐正護
3-4 38分16秒 葛飾 #14 米谷悟

ELEVENSPORTS
https://elevensports.com/ja/view/event/cl6ka7nbt6u760ja6vuwfuyhe

 

チーム1点目を決めサポーター席に手を振る#7山桐正護。山桐は2ndピリオ17分過ぎに決勝ゴールとなるこの日2点目も決めている。

 

我慢、そして監督のフットサル論

「このゲームでは我慢するところは我慢して、いけるところは行くというメリハリがいい方向にいった」(高橋監督)、「我慢して1点獲ることができるようになった」(萩原キャプテン)。アグレミーナ浜松(以下、浜松)の会見で「我慢」という言葉が何度か2人の口をついて出た。ゲームで相手との競り合いの中でゴールを決め勝利するには「ため」たり「一呼吸」置くなど時間をコントロールすることが求められるが浜松ではそこを「我慢」という形でチーム内で共有している印象を受けた。それが今節まで7戦負けなしの勢いを支えている要因の1つに違いない。
会見はまた1-2とする石川颯の逆転ゴールに話が及ぶとそこから高橋監督独自のフットサル論に発展、興味深い内容となった。

 

会見に臨む高橋優介監督と萩原洪拓キャプテン。

 

「監督はかわいい一面も」

(ゲーム総括)
高橋優介監督 皆さん、観戦したり、記者会見に参加していただきありがとうございます。 そうですね、このゲームだけに限っていえば自分たちの状況的にちょっと苦しいかなといったところだったり。F2ではあまりなく毎週連戦で今4週で5戦する、また次水曜日(11/23)にゲームがあるので、結構タイトなスケジュール。なかなかF2ではないので。そういう中で疲労があったり思うようにいかないところもあるんですけど、このゲームに関しては我慢するところは我慢して、いけるところはしっかり自分たちが出せる部分を出すっていうメリハリがなんとかいい方向にいったのかなと思ったゲームでした。 

(試合を振り返って)
萩原洪拓キャプテン ここ7試合負けなし**、ということなんですけど、特に大きく変わったっていうことはなくて、毎試合一個ずつ積み重ねながらチームが成長してるかなっていうところで。ま、前半戦で守れなかったところが守れるようになったとか、我慢して1点獲ることができるようになったとか、そこのちょっとした差で今負けなしってところできてるのかなって、と今日の試合も同じような流れの中で最後ゴールを獲ったりとか我慢できたりってところで勝ち切れたのかなっていうのはあります。

**第5節(11/6延期開催)から今節・第12節(11/20)までの7試合を5勝2分け(第9節、浜松は試合なし)。ちなみに会見で高橋監督のコメントにも出てくる第13節(11/23)も勝利、通算8試合負けなしで11/25現在リーグ3位

(質疑応答)
Q 今シーズンこれまでのところで開幕戦は落として、そこからは1点差で負けた試合が3戦続いた後のこの7戦負けなしっていところですが、何か好調のきっかけはあるのか。

高橋 そうですね、今パッと思い浮かぶのは2つですかね。継続してやってきているところで、開幕戦のしながわ戦は別にしてもほかは1点差だったっていうのがあって、チーム内にも別にすごくできないゲームではないし、ちゃんとやるべきことを両ゴール前のエリア内の強度とか意識とか執着心というところが、やぱり相手のほうが上だよねっていうところを常に感じながらやってました。それをすぐ修正できればいいんですけど、なかなか、これは監督の能力だと思うんですけどそうする前に時間がかかってしまったというkのが1点目。
2つ目っていうところに関しては、4戦終わって6、7の間にアジア選手権とか中断期間、F2は少し試合があったんですけど、そういう中でF1のチームと練習試合をする中で、しっかり戦えば自分たちも全然対等にやれるっていう感覚を感ずることができていたので。結果は出てないけどそういう中で多分選手たちはすごく、いい部分を出せるんじゃん、こうやっていったらゲームは獲れるようになっていくよねっていうのを感じれたことが2つ目の要因としてあげられるかなと思います。

Q キャプテン、中2日ですぐ試合があるが是非意気込みを。 

萩原 ホーム戦で勝ててないっていうのが一番悔しいとこなので。ちょっと体はきつくなるかもしれないですけどそこは気にせず、まずホームで勝つっていうところを意識して準備したいです。

Pivo! 勝利おめでとうざいます。

高橋 萩原 ありがとうございます。

Pivo! 今日のゴールはどれも特徴があったが、特に浜松の1-2にする18番の選手の逆転ゴール、これが非常にいい流れの中から決めたと感心しながら見てたが、あの形というのは練習で積み上げてきたものなのか、それとも選手のひらめきから生まれたものなのか。

萩原 (笑)う~ん、どうすかね。練習で出たところもあるし。今日の相手との中で一つ越えればチャンスが生まれるんじゃないかっていうところでうまくいったゴールかなってボクは思いましたけど。

Pivo! このゴール、カウンターから長いピヴォ当てが10番に入って、それをワントラップで右に振って、走り込んだ18番がダイレクトでシュート。このゴール前の勝負勘のよさっていうのは勝利するうえで大事なポイントではないか。

 

ベンチで戦況を見つめる高橋監督。

 

チーム3点目を決めた#10巽優太。ゴール正面10m付近でピヴォ当てを受け反転からたたき込んだ。

 

1点差のしびれるゲームで勝利に貢献したゴレイロの#13ミヤモト ギレルメ。184cmと長身の21歳だ。

 

高橋 そうですね。そこはゲームを勝っていったり負けてないゲームではすごく感じますね。あとはフットサルって、話が長くなりそうなんですけど、『カオス(混とん)』じゃないですか。自分たちがいくら統制しようと思っても相手がいて自分たちもミスが起きて。でも、その中でできるだけ秩序をもってやっていくっていうところがチームトレーニングであって。
ボクはフットサルのゲームっていうのは状況にコーディネートしていくっていうところ。そこにモデルがあったりするわけで。そこの落とし込みっていうところがあって。ただ、そうじゃない場面もいっぱい出てくるので。そこっていうのは選手自身が基になる部分から状況をしっかり見極めながら自分で決断をとっていく。その決断をとるには、失敗したらセオリーとは違うことをする可能性もあるので、それをボクがどれだけ許容するのかとか、そういうところがありますけど、今の浜松っていうチームは結構そういうところは比較的いい方向があるかなと。
ただ一個心配なのは、そこまでパスつながなくていいのになっていうところがあるんですよね。そこはもうちょっと割り切ってもいいんじゃないかって思うことがあるんですけど。でも、粘り強く回しながら失敗もあり、カウンターとられそうだけどなんとか我慢しながらっていう回避を底辺からしていく、っていうのが浜松なんだろうなというふうに思ってるんで。まぁ、そういうところが詰まったゴールだったかなと思ってます、はい。

Pivo! キャプテンから見て監督はどんなタイプの監督か。

萩原 監督は監督らしいですよ。ちゃんとチームのことを考えながら、メディアにも気を遣ってもらいながら、いい方向にいい方向に、戦術もチームの雰囲気もっていうのはちゃんとやってくれます。

高橋 (苦笑)

Pivo! いうことなしだ。

萩原 そうですね。

Q 相変わらずフットサルオタクか。

萩原 そうです、そうです。

高橋 そんなことはないっすよ(笑)。

萩原 ボクらが疑問を投げかけたらちゃんと答えてくれるんで。試合中も、パッと、こうしたいとか、こうしてはどう? っていったときにパッと答えてくれるので、やりやすい部分はあります。

高橋 いや、その、全部答え持ってないよ!

萩原 (笑)いや、結構答えてくれますよ。

高橋 いやいや。いつも、ちょっとなぁ、と思うところもあるんで、はい。

萩原 (笑)そういうかわいい一面もあります。

Pivo! (笑)いい話をありがとうございます。

高橋 ありがとうございます。

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