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開幕戦だけでなく後半戦以降の伸びを意識した森山佳郎・ベガルタ仙台のプレッシングスピリッツ│昨季弱点データを好転させる盤面変化と心の戦い

2024シーズンJリーグ開幕まで10日となりました。
開幕前週のFUJIFILM スーパーカップ開催だけでなく、今季は開幕直前からACLの決勝トーナメントもスタート。この記事の上がる13日からはもう、開幕をより感じられるようになってきましたね*

初回記事は、2023J2シーズンで第3位となり、J1昇格プレーオフを制した東京ヴェルディ回でした。本ゼミで取り扱うメインチームの1つ目です。

次に扱うチームはベガルタ仙台、何が何でもJ1へ戻る必要のあるチームです。ちなみに仙台回に次ぐチームは…開幕戦で仙台と対戦することになる大分トリニータになります(取り扱うチームを決めた後に開幕カードが決まったもので…驚きました)。

昨季の仙台は22チーム中16位。2021年までのJ1時代や、2012年のJ1第2位を経験しているチームスタッフ、スポンサーの企業様やファン・サポーターの皆様からすれば、驚きや目を背けたくなる部分もあるのではないかと思います。

ただ、その中でも成長を続けるポイントもあります。
データマンである僕だからこそ、そのポイントは伝えたい。

とても個人的なことですが、僕は宮城県塩竈市&多賀城市の出身です。地元にいた頃はまだ、サッカーへの興味は強くなく、現在の自らの会社を起業するに至った約10年前から試合を見始めました。
ただ、サッカーを見ていなくても、ベガルタ仙台の情報は当時から入ってきていました。ミヤギテレビの夕方の放送(OH!バンデス等)で選手のインタビューをみることもあれば、仙台放送で当時まだ髪を立てた茶髪の兄ちゃんだった下田恒幸さんが報じる試合の情報など、学校から帰ってきた後に宿題をしたり、晩ごはんを食べながら見ていました。

当時もJ2でしたが、その時期に着実な力を積み上げたからこそ、その後長期間J1に残留し続けることができていたのだと思います。新たに生まれ変わっていく仙台が、森山佳郎新監督の下、どのような意図で開幕前のキャンプに取り組みメンバーが揃ったのでしょうか。昨季のシーズンスタッツや獲得の意図をデータ的な側面から紐解いていきたいと思います。

◎仙台が考えるべき目標ライン

2022シーズン比較では得点が 67→48 、失点が 59→61 で得失点が +08→-13 と21Pt下がってしまいました。
一試合平均に換算すると得点が 1.14 、失点が 1.45 となっています。

昨季の開幕戦・最終戦で戦い、昨季のJ2リーグを制したFC町田ゼルビアは、
得点が 1.88 、失点が 0.83 。
プレーオフを制してJ1昇格を果たした東京ヴェルディは、
得点が 1.36 、失点が 0.74 となっています。

J1昇格・復帰に向けて、勝ち点や得点の増加はもちろんですが、失点は半減レベルに落とす必要がありそうです。

そして、以下の画像を見ていただきましょう*

(残り 2292文字/全文: 3452文字)

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