ノーミルク佐藤フットボールゼミ

【2024J1リーグ展望】ノーミルク佐藤的注目すべき5つのポイント&データ!

2024シーズンからJリーグの形がいくつか変わります。移籍によるチームの状況変化だけではなく、レギュレーションの変更など、2024シーズンは考えておかないといけないことが様々。

FUJIFILMスーパーカップはもう明日!ということで、今回のJリーグ展望では、知っておくとより今季のJリーグが楽しめるポイントを押さえながら、今シーズンを占っていきたいと思います。この記事ではまずJ1編をどうぞ!

◎変化する優勝争いの基準

まず2024シーズンのJ1で起きる大きな変更点として、18チームから20チームに増加します。これまでリーグ戦で行った34試合から38試合体制に変わり、年間でホーム&アウェイが2試合ずつ増えて、計4試合増えることになります。

そんな中、優勝争いにおける大事なデータがあります。それが「1試合の平均勝ち点」です。
この数値が「2.00」を超えていると優勝圏内と考えてほぼ間違いない、というものとなります*
これはJ1に限らず、世界のリーグどれをとっても同じことが言えます。年間38試合なので、2.00×38試合の勝ち点「76」を超えることが出来るかがキーになってくるわけですね。逆に勝ち点76を割ったチームが優勝するようなことがあると、その1年間の争いはリーグ全体として混戦を演じたということになります。

38試合あったJリーグで事例を挙げてみると、コロナ禍の影響で前年度の降格がなかった2021年だけ5人交代で38試合制をやっていて、その時の優勝チームは川崎フロンターレの勝ち点「92」。2位の横浜F・マリノスで「79」。ボーダーラインを超えてくる2チームが存在したレベルの高いシーズンになりました。

もう一つの事例が昨年度のJ3で、シーズンの中盤戦くらいまでは毎節首位交代が起こるほどの稀に見る大混戦に。最終的に優勝した愛媛FCの勝ち点は「73」、同じく自動昇格を果たした2位の鹿児島ユナイテッドの勝ち点は「63」でした。最終盤の第35~6節くらいまで10位より下のチームに優勝の可能性を残すほどに白熱した争いがあったんですね。

昨年度のJ3の結果は全世界的に見ても珍しいケースではありますが、こんなことも。何はともあれ、優勝を目指すチーム、そしてサポーターの皆さんは勝ち点「76」を指標にしていれば、自ずと優勝が見えてくるんですね。

◎終盤戦勝点1点の獲得を狙うチーム増の可能性

2024シーズンの残留争いに目を向けてみると、1試合平均勝ち点の基準は「1.00」になります。これも日本だけでなく、38試合で行うリーグであれば全世界的に見ても同様の基準です。

では、J1の残留争いで昨年までと何が変わるのかというと、20チーム化することによって自動降格枠が2→3になるところ。夏ごろ中盤から終盤にかけて残留争いに巻き込まれそうになってしまっている場合、どうしても勝ち点3ではなく、1を取りに来るチームが見受けられそうなんです。

さらに降格枠の増加だけでなく、大事なポイントがもう一つ。Jリーグの後半戦ごろから始まる新しいACLの開幕です。記事を書いている現状では、
①昨季J1優勝チームのヴィッセル神戸
②昨季リーグ2位の横浜・F・マリノス
③天皇杯王者の川崎フロンターレ
の3チームが新設された「AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)」に参加。
また、④リーグ戦3位のサンフレッチェ広島が「AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)」に参加します。欧州でいう、CLとELを想像してもらえると分かりやすいかもしれません。
※現在開催されているACL2023-2024の優勝チーム次第では変化の可能性はあります。

そこで一つ曲者なのが…

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