森マガ

東京新聞の上條憲也記者はすごいと思うけれどもちょっと怖かったりもする

いろいろ数字を稼ごうと思うと、やっぱり炎上系がすごいんです。スキャンダラスなネタとか、中身はそうなくても人を傷つけるような言葉とか。言葉尻を捕まえて、本筋ではないところで攻撃してみたり。

反対に、優しい言葉遣いで淡々と書いてある記事はあまり伸びません。だけど、本当は報道陣ってみんな書き残しておきたいいろんな話があるんです。

それを書き残しておこうというプロジェクト「Relax with Football 疲れたときに読むサッカー」に、東京新聞上條憲也記者が投稿してくださいました。

新たなファンを増やした川崎フロンターレ/パートナー企業がつないだ縁(上條憲也/東京新聞)

 

 

上條さんはずっとサッカーを取材していらっしゃる方で、現場でいろいろなお話しを教えていただくなどたびたびお世話になってきました。たくさんのエピソードをご存じで、今回の話もそのたくさんの引き出しの中から書いていただいたのだと思います。丁寧な書き口が非常に上條さんらしい、お手本になるような記事でした。

 

この上條さん、とても温厚な方ですが、あるとき「やはり記者はすごい」と思った出来事も。それは2011年、ワールドカップ予選で僕が平壌から帰ってきたときです。東京中日スポーツ(東京新聞)さんと日刊スポーツ、そして日刊ゲンダイさんに原稿を書かせていただくことになっていたのですが、その中で締め切りが一番タイトだったのは、当時上條さんが書いていらした東京中日スポーツさん。

平壌を出てその日のうちに北京経由で羽田に到着すると、もうゲートで待っていらっしゃりました。そこから密着マンマーク。「このまま会社まで連れて行こうかな」と笑顔でおっしゃっていたのですが目は真剣。何とか仕上げてオッケーも出たのですが、あともう少し出来が遅かったら間違いなく連れて行かれたと思います。あのときの、にっこり口元は笑いながらクリクリした目でこちらを見ていたときの迫力ある表情。いやぁ、思い出しただけでも……。

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ