WE Love 女子サッカーマガジン

WEリーグが署名するWEPs とUN Womenって何?WEリーグは何をしたいの?

日本サッカー協会(JFA)と日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は、国連グローバル・コンパクトとUN Womenが共同で作成した「女性のエンパワーメント原則(Women’s Empowerment Principles「WEPs」)」に署名し、参加することになりました。日本国内の競技団体の参加はJFAとWEリーグが初めてです。記者会見の模様が報じられました。

WEリーグはWEPsに参加することによって何をしようとしているのでしょうか。

女性が力を発揮できる労働環境・社会環境を整備します。

JFAとWEリーグは女性のエンパワーメント原則(WEPs)7原則に従って事業を進めていくことになります。企業・団体がどのように「女性活躍」に取り組むべきか、7つの指標で整理されています。

女性のエンパワーメント原則(WEPs)

原則1 トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進
原則2 機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃
原則3 健康、安全、暴力の撤廃
原則4 教育と研修
原則5 事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動
原則6 地域におけるリーダーシップと参画
原則7 透明性、成果の測定、報告

株式会社NTTドコモ、明治安田生命保険相互会社、ANAホールディングス株式会社、株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三越伊勢丹ホールディングス、等の有名企業が既に署名しています。世界でWEPsに参加している企業/団体は3,769で、日本国内では263の企業/団体が参加しています(いずれも10月23日現在)。

サッカー界での女性活躍を推し進めることでスポーツ界をけん引します。

男性社会が色濃く残る場面が見えるスポーツ界ですが、女性が活躍できる環境をサッカーから整備していきます。

その一つが「JFA女性リーダーシッププログラム」の開催です。サッカー界、スポーツ界をけん引する女性役員や経営人材を養成します。

スポーツ界が変われば社会が変わります。

多くの産業がある中で、特にプロスポーツ産業はエンターテイメントとして多くの注目を集めています。そのスポーツ界が変わることで、社会に刺激を与え、日本の女性活躍をけん引することに繋がります。

2011年設立、国連で唯一、女性と少女の課題に取り組むUN Women

UN Womenはジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関です。女性と少女のグローバルな支援者として、世界中の女性のニーズに応じた変化の促進を目的として設立されました。UN Womenは持続可能な開発目標<SDGs>を女性と少女のために実現するよう、世界的な取り組みを進めています。

UN Women親善大使を務めるエマ・ワトソンさんの動画です。

#これは新しい日本のキックオフだ は決意の表れ

冒頭で紹介したツイートにも含まれいてた、WEリーグが多用する #これは新しい日本のキックオフだ  というメッセージには「サッカー」「スポーツ」という単語が含まれていません。それは1993年5月15日Jリーグが開幕した際に、川淵三郎チェアマン(当時)がセレモニーで発した開会宣言に「サッカー」という単語が含まれていなかったことに通じます。あのとき、Jリーグがスタートすることで、サッカーだけにとどまらず、日本のスポーツは大きく変わりました。開会宣言は、その決意の表明だったのです。ここまでのWEリーグ、そして岡島チェアの発するメッセージからは日本社会全体に向けた強いメッセージを感じます。

今回の「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」署名は、WEリーグが「サッカー」「スポーツ」だけにとどまらず、広く女性が活躍できるように社会を牽引していこうという決意の具現化。今後も、ジェンダーギャップ解消の問題、LGBTQの権利の問題等、様々な問題にWEリーグは取り組んでいくと思われます。

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