西部謙司 フットボール・ラボ

美しすぎる柏レイソルの守備。短期間で緻密なディフェンスを構築した「井原マジック」の革新

中断明けから柏レイソルが好調だ。特徴は何といっても独創的で機能美にあふれた守備。緻密な守備戦術を短期間で仕込んだのは井原マジックのなせる技なのか? その正体に迫る。

太陽王はなぜ短期間で復活を遂げたのか? 

柏レイソルが好調です。第22節の京都サンガ戦から5戦負けなし。その間、2勝3分ですがヴィッセル神戸戦の引き分け、横浜F・マリノスに対する勝利が含まれています。そもそも7月までの21試合で2勝しかしていなかったのが、ここ5試合で2勝ですからね。

夏の中断期間を有効に使ったのは間違いないでしょう。横浜FMに2-0で勝利した第26節も守備の機能性が素晴らしかったと思います。

この16位柏に1ポイント差の17位横浜FCも、中断明けに神戸を破り、横浜FMにも勝ち、名古屋グランパスに引き分けと、トップ3に2勝1分のジャイアントキラーぶりを発揮しております。

今回は横浜FMに勝利した柏の守備に焦点をあててみます。

見事に整備された機能的な守備ブロックはいかにして作られたか? 

柏の守備を簡単に言うと、「コンパクトなミドルプレスの4-4-2」です。こう言ってしまうと普通な感じなのですが、実行するのはなかなか簡単ではありません。

特徴的なのは、ミドルゾーンの4-4-2のままハイプレス、ローブロックに移行しているところでしょうか。

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