西部謙司 フットボール・ラボ

日本でプレーするのは無理だと思っていた―自信喪失から始まったレアンドロ・ドミンゲスの伝説。昇格1年目でJ1を制覇した2011年の柏レイソル【Jリーグタイムトラベル】

昇格1年目でのJ1優勝という偉業を達成したのも衝撃だったが、右サイドを制圧したあの名コンビのプレーも圧巻だった。名将と名手が揃い、太陽王が爆走した2011年のJリーグにタイムトラベル!

まさに陽はまた昇る。Jリーグ史に残るV字回復劇 

ネルシーニョ監督の3年目、柏レイソルはJ2から昇格したばかりの柏レイソルがJ1も制しました。2位の名古屋グランパスとはわずか勝ち点差1、3位ガンバ大阪とも2ポイント差。この3チームによる優勝争いでした。

MVPに選出されたレアンドロ・ドミンゲスと、当時U-22代表だった酒井宏樹の右サイドのコンビが冴え渡っております。

フォーメーションは4-4-2で攻守にバランスがとれていました。控えにも澤昌克、兵働昭弘、安英学、茨田陽生、山中亮輔、林陵平、大津佑樹と、今みるとなかなか豪華です。J2にいたチームが、よくこれだけ集められたという気がしますが、今季昇格した柏もターンオーバーするのかと思えるぐらいの戦力ですから、本気出すとバーンとお金を使う体質なんですかね。

ネルシーニョはいわば火中の栗を拾う格好で就任していました。シーズン途中で就任して降格、そしてJ2で優勝、J1で優勝。まさにV字回復。J2では圧倒的でしたが、そのままJ1でも優勝しちゃったのは驚きです。

「偉大なSBになれる要素をすべて持っていました。あとは…」とレドミが評した酒井宏樹に唯一足りなかったものは? 

このときの柏は、何と言ってもレドミと酒井の右サイドですね。

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