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開幕3連勝の後の1敗は自分自身の、おごりだと思っている。(バジェーナブランカ城北レディース 川﨑康裕監督)[関東女子2023最終節]

 

 

2023年12月16日(土)北区・滝野川体育館
PHOTO、TEXT・山下浩正)

 

この試合を勝って無敗で優勝を決めたいバルドラール浦安ラス・チュラス。

 

何としてもホームで一矢を報いたいバジェーナブランカ城北レディース。

 

第14回関東女子フットサルリーグ2023 Powered by PENALTY 最終節
バジェーナブランカ城北レディース 2-4 バルドラール浦安ラス・チュラス
[得点経過]
0-1 04分06秒 浦安 #8 鈴木里歩
1-1 19分52秒 城北 #30 有田佳奈
1-2 22分50秒 浦安 #8 鈴木里歩
2-2 23分03秒 城北 #4 片山理夏子
2-3 28分22秒 浦安 #4 鈴江紗希
2-4 30分44秒 浦安 #22 澁川鈴菜

 

来季への監督の課題と決意

最終節 最終試合終了後にインタビューのために呼び止めた記者に対して川﨑監督の第一声は「疲れました」。それも沈みがちな声でつぶやくように。思えば今年の城北は監督自ら「優勝」宣言をして臨んだシーズンだった。そして開幕3連勝。文句なしのスタートダッシュに見えたが4戦目でその後シーズン終盤まで無敗の進撃を続けるビークス(第4位)に0-3(第5節)で敗れて暗転、上位を争うライバルを相手に、第7節タパジーダ(準優勝)に2-2、カフリンガ(第3位) に2-3、そしてホーム最終節の浦安(優勝)に2-4。上位4チーム相手に勝ち点1という厳しい結果だ。順位も5勝1分け3敗で5位と停滞した。期待が大きい分、列記するデータも厳しいものになる。そんな中、記者はあえて「今シーズンの監督の反省点は?」と厳しい質問をぶつけた。その結果、監督の口をついて出たのは来季に向けた監督の覚悟を感じられるコメント。これを聞いて来季も引き続き優勝を目指すという川﨑監督と城北に期待せずにはいられなくなった。

 

ホーム最終節で先制したのは相手の浦安だった。

 

チーム1点目をヘディングで決めた#30有田。会場に詰めかけた観客を最も沸かせたシーンだった。

 

シュートが決まらないエース村岡(左)にパスの選択肢を指示。それが有田(右)のゴールにつながった。2人は今や城北のホットラインだ。

 

セットプレーで3点決められたら致命的

川﨑  疲れました(苦笑)。

Pivo!  お疲れ様。 改めて試合を振り返ってほしい。どうだった?

川﨑  やっぱ、だめっすよね、セットプレーで3点獲られてたら。勝てるチームにも勝てないっす。獲得した点数に対して、外してるシーンをトータルして考えてみれば、セットプレーで決められる? それもフットサルのゲームで3点も決められるっていうのは致命的ですよよね。
今日、帰る人帰る人みんな“いい試合だった”、“フットサルの試合ってこんなにおもしろいんだ”と言ってくれましたけど。うん、まぁ、優しい言葉をかけていただいて。来年、姿勢を正して、襟を正していかないとなぁと思っています。

Pivo!  悔しさのにじむコメントだ。

川﨑  まぁ、今までで一番悔しい年ですよね。コロナとかいろいろあった中で、こうやって観客が入ってくれてすごいいい雰囲気で試合ができるようになって、開幕3連勝した後、手痛い1敗して。その1敗は自分のミスだったんですけど全責任は監督にあると思うし。1年を通して今までの関東リーグの中で一番悔しい年でした。終わり方も含めてですけどね。
また来年も優勝という目標を掲げないといけないチームだと思ってるし、優勝を掲げたが故に変なプレッシャーもかかったのかなというのも含めてですけど。まぁ、選手たちに試合後に言ったのは「今年の目標は来年もそのまま」ということ。それで来年やるかどうかは自分たちで決めていいけど、監督としての自分の意思としては来年も優勝を目指したいと最後のミーティングで締めたんで。メンバーはどうなるかわかんないですけど、変わらず目指していこうという言葉で終わった1年でした。    

 

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