[Fリーグ2016/2017]フウガドールすみだ・西谷良介選手「フウガに来て、切り替えのところだったり、人のためにやれること、それが明確になった。そういうところに勝負が転がっているのだなと思います」(2016/10/1)
SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第13節
名古屋オーシャンズ 5-5 フウガドールすみだ
2016年9月3日(土) 小田原アリーナ 観客数:1,103人
[得点経過]
1-0 03分10秒 名古屋 10 シンビーニャ
1-1 04分55秒 すみだ 11 清水和也
1-2 23分52秒 すみだ 16 岡山和馬
1-3 25分45秒 すみだ 77 ボラ
2-3 28分05秒 名古屋 6 ダニエル サカイ
3-3 35分11秒 名古屋 17 八木聖人
4-3 36分45秒 名古屋 11 セルジーニョ
4-4 38分51秒 すみだ 14 西谷良介
5-4 39分35秒 名古屋 11 セルジーニョ
5-5 39分48秒 すみだ 14 西谷良介
フウガドールすみだは9月12日に練習を再開させたが、今回、9月22日という小田原セントラル・名古屋オーシャンズ(以下名古屋)戦から約20日後というタイミングでフウガドールすみだの練習見学をさせていただき、練習前に西谷良介選手にインタビューをさせてもらった。
今季”勢い”といわれることが多かったフウガドールすみだ。
「勢いではなくて実力と認めてもらう」という意味でも大事な試合であったこの試合。
試合終盤の西谷選手の2ゴールにより勝てはしなかったものの、敗戦ではなく引き分けにした。
ゴールのみならず、ドリブルで相手をかく乱し、体を張った守備に、岡山和馬選手がアシストした清水和也選手の先制ゴールの起点をつくったりとまさにこの試合のヒーローであった。
西谷選手のFリーグ200試合目となった第2節デウソン神戸(6月17日)戦での試合後のインタビューでは
「より勝つというところに強く意識がいっている分、フト(太見)さんを使うところで、去年に比べてゴールに直結するプレイができているのかなと思っています。そういうところは違う部分を見せれていると思います」とゴールへの意識を語ってくれた。
また、「いいポジショニングをする選手がいるし、自分だけではなく、汗をかいてくれる選手もいるので、自分のパスで点が入ったというよりは全員が汚れて点を獲れていると思うので周りにも感謝をしてやっていきたいなと思います」と仲間への感謝と謙虚さも忘れなかった。人柄がそのまま言葉で出ているといえる。
須賀監督は西谷選手に対して以下のように期待している。
「僕は本当にオフェンスのタレントというところはすばらしいと思っていて、ゲームをつくったりさばいたりというのは本当に認められていたと思いますが、もっと怖い選手、本当にゴールに直結するようなプレイができるし、そういう気質だと思うんですよね。もともと。精神的な深いところまでいうと、感覚的なところに関して非常に攻撃的だし、穏やかだからなかなかそう思われないですけど、そういうところを開放したいとずっと思っていました。去年はフウガのことを立てながらすごくよくやってくれたと思うんですけど、今年は彼自身自分のこう、能力を開放している感じだと思っています。よりゴールに近いところでのプレイであったり、感覚的なところをドンドン出して周りを引っ張っている。合わせてというより、ついて来いという。それに対して周りがついていっている。オレがむしろリードするよ。それのやり合いで今季はお互いがリードし合ってすごくいい、競争というよりはいい方向に向きながら、オレが引っ張る。いや、オレが引っ張るというリードのし合い。そういう雰囲気はありますよね」
西谷選手はタイトルを取るという強い気持ちを持ってフウガドールすみだに入団をした。
西谷選手自身はフウガドールすみだに昨シーズン入り、クラブのアイデンティティーやフィロソフィーに触れて、自身の能力をさらに高めた。
一方で、西谷選手の経験が(名前は変わってはいるものの)フウガドールすみだという歴史あるチームをより強くさせた。
以下は西谷良介選手のインタビューとなる。
まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤
Pivo!:小田原セントラル・名古屋戦から少し時間がたちました。あの試合を振り返ってください。
西谷:映像を観て、改めて悔しいなと思いました。自分たちの流れのときに、受けに回ってしまった部分があったのでそこで精神的なところもそうですし、試合の運び方でもっとコントロールできていれば違った展開になっていたし、勝たないといけない試合だったと思っています。よりこれからスカウティングも入ってくるだろうし、ほかのチームも1巡目は探り合いをする中で、手探り状態の中で自分たちが順位もあの試合もリードできた中で、あとのことを考えても、選手のボルテージ含めて、勝たないといけなかったなと思います。
Pivo!:個人としては手応えはあったのでは?
西谷:監督がスカウティングしてくれたようにゲームも動きましたし、そこを体現できた感覚はあるので。でも、そこでもう1点獲れるか、勝負づけられるかが、今の僕の課題だし、自分が足りていないところだと思うので、そこができなかった悔しさもあります。
Pivo!:諸江キャプテンはリスペクトをし過ぎたということを記者会見で語り、須賀監督はそうならないような働きかけをしたようですが、リスペクトをし過ぎたという感じはありましたか?
西谷:個人的にはし過ぎてる部分はなかったと思います。点差が開いたときも含めて終始そこは関係なかったです。そういう感覚はないです。どこか見えないところで、そう感じている選手であったり、3-2に追いつかれたときにそういう空気があったのかなと思いますね。そういうときに自分とか、やはり経験豊富な選手が落ち着かせることであったり、リードをしているという精神状態をつくり直さないといけなかったのかなと思います。
Pivo!:中断期間の過ごし方。本来であればワールドカップなので。その試合での影響は受けますか?
西谷:影響は受けますね。SNSや映像を観る中で、自分たちがその場にいないのは非常に悔しいですし、そういう結果を招いてしまった1人なので、責任持って、周りにも伝えていければと思いますが、この中断期間はオフではないんだぞということは思っていて、SNSであったり、目で画像のアップを目にしたりすることで、感じるものはあると思うし、1つでもレベルを上げて、それが日本のためになるなら、チームのためになるなら歩みを絶対止めないところではそこを意識してトレーニングすることが大事だなと思います。自分があの場にいた1人としては、世界ではブラジルが負けちゃった。イランが勝ってということで、アジアのレベルも注目度も上がると思うので、そこに日本が置いてきぼりにならないように、逆に日本が引っ張っていけるような存在にならないといけないなと思います。
Pivo!:デウソン神戸という外から来たからこそわかることは? 長くいるわけではないのに、もうフウガというか、同じアイデンティティーを持って戦えていますね。
西谷:去年は入ってきて、歴史の深さを知りました。自分が思っている以上で戸惑いというか、自分が思っていたよりそういう1面も見て、自分がフィットしている感じはなかったですが、周りのサポートがあって、金川さんだったり、キャプテンの(諸江)ケンゴだったり。だからこそ入れました。(稲葉)コウタロウさんにしても声をかけてくれますし、手をみんなでつないで、その手がほどけないようにしている感覚、フィット感は2年目にしてつかんでいる感覚はありますね。
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