デジタルピヴォ! プラス

浜松の寡黙なゴレイロ石黒が語る「目の前のヤツを削ってでも自分が試合に出るぞっていう気持ちがうちは弱い」(2015/6/11)

1_浜松GK石黒アグレミーナ浜松で2季目を迎えたゴレイロ石黒。

 

石黒紘久(いしぐろ・ひろひさ) アグレミーナ浜松・20番・ゴレイロ 愛知県知多郡出身、1986年5月9日生まれ。 179cm/72kg。所属チーム:2009~2010年・名古屋オーシャンズサテライト、2011~2013年・名古屋オーシャンズ、2014年~・アグレミーナ浜松。

 

2年間で示した成長

アグレミーナ浜松のゴレイロ石黒紘久のプレーを見るのはこれが2度目だ。最初は2013年8月31日、名古屋で開催されたAFCフットサルクラブ選手権の準決勝の舞台だった。日本のリーグ王者として出場した名古屋オーシャンズはイランのサナイェ ギティ パサンと対戦した。2-2で迎えた後半中盤、サナイェの選手がカウンターから抜け出す。それを阻止しようとファール覚悟でペナルエリア外に飛び出した名古屋のゴレイロ川原が激突。川原は右足の脛骨骨幹部骨折で全治3か月の重傷を負った。川原はその場でピッチを離れ、代わりにゴールを守ったのが石黒だった。石黒は翌日の3位決定戦の勝利に貢献した。あれから2年。Fリーグ2015/2016の第4節、アウェーの湘南ベルマーレ戦で浜松の正ゴレイロとして先発した石黒は、「5人目のフィールドプレーヤー」を自認するほど足元のボールコントロール技術を披露、自らの判断で高い位置に上がり自在にパワープレーを演じて見せた。ここまで未勝利のチーム同士の対決は、前半18分にセットプレーから湘南に先制点を奪われ、これが決勝点となり浜松の初勝利はお預けとなった。敗れたとはいえ、この試合でひたすら自らのプレーに専念する石黒のプレーぶりに心ひかれた僕は、この試合で感じたいくつかのことを石黒にぶつけた。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

2_ピヴォ当てをセーブにいく石黒ピヴォ当てのパスをカットにいく石黒。

 

最初に地元チームの密着取材に来た新聞社の方が幾つかの質問をしたのでその一問一答を聞こう。

Q 最少失点で負けたが、今日の試合を振り返ってどうか?

石黒 あの失点は自分が止めなきゃいけなかったと思うし。(撃つ瞬間が)見えかったとかそういうのの以前に止めたか止めないかっていう問題。今日は、トータルで1点獲られるにしても前半は絶対にゼロに押さえなきゃいけないゲームだと思っていました、流れ的にも。相手の湘南もあまりうまくいってない試合が続いてたし。うちもずっと負けが続いてて。それだけに前半、相手に先制点与えちゃうことでできた相手の余裕と、自分たちの勝たなきゃいけないという気持ちのズレが焦りになって、それが最後まで埋めれなかったという試合でした。

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