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【山田楓喜の加速度的な成長】東京ヴェルディが負けない理由の一つであるJ1トップデータ

2024年4月7日13時キックオフで行われた2024明治安田J1リーグ第7節東京ヴェルディvs柏レイソルの一戦は1-1の引き分けで幕を閉じた。前半10分にヴェルディWG山田楓喜が敵陣に持ち込み、柏守備陣3名に囲まれ、得意の左足のシュートコースやカットインラインを封じられるも、一瞬の思考で切り替えてペネトレイト。柏ゴール前まで斜めに直進すると、右足一閃でゴールに突き刺し、先制に成功した。
東京ヴェルディの良さは前線からの守備、柏戦の前半は「まさに」とも言える出来で、柏レイソルの組立陣はビルドアップを行おうとも、自陣で正確な判断を行おうとも、難しい選択を迫られていた。東京ヴェルディの選手たちは絶妙なタイミングでボールホルダーにプレスを仕掛けたり、ロングボールの供給先を締め切ったり、ハイプレスとまではいかずとも、絶妙な間合いで柏レイソル側の「呼吸を苦しめる」「間合いを崩す」ような攻撃的プレスで攻撃の根本を破壊。わかりやすいデータは得点以上にシュート数。ここ数試合20本超のシュートを放っていたレイソルのシュート数を4本(枠内シュートに至っては0)に抑え込んだ。

後半、柏レイソルはMF土屋巧、WG小屋松知哉を投入し、MFマテウス・サヴィオをツートップの一角から左サイドハーフにスライドしてチャンスメイクに注力させる。71分、FW木下康介を追加投入してサヴィオを右サイドハーフにポジションチェンジすると、この交代が正解となり、直後のプレーでFW細谷真大がスペースを上手く構築し、MFマテウス・サヴィオのクロスにFW木下康介が合わせて同点。互いに後半はシュート数も増え、途中投入選手での活性化もあり、ギアチェンジに成功はしながら勝点1を獲得したゲームだった。

MFマテウス・サヴィオはやはり代えが効かないほどスーパーで、途中スパイクを交換しながらピッチにフィットしていったDF林尚輝のディフェンスマネジメントも素晴らしかったが、なんといっても今日話しておきたいのは「WG山田楓喜」だろう。2024シーズンという今季を語るならば、FC東京のMF荒木遼太郎、FC町田ゼルビアのFW藤尾翔太、WG平河悠とともに、彼の成長度を確かめるためのシーズンなのではないか思わされるほどだ。毎試合良さを語りたくなる選手は素晴らしい。今回は「WG山田楓喜」にフォーカスしつつ、東京ヴェルディが遂に「J1トップ」に立ったデータにも着目していただきたい。

●東京ヴェルディがJ1でNo.1に立つ重要なデータ

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