J論プレミアム

J1とJ2の違いを噛みしめる(海江田哲朗)

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

ヨドコウ桜スタジアムの変貌ぶりにびっくり。J1の皆さんには何をいまさらなのでしょうが。

J1とJ2の違いを噛みしめる(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]百二十五段目

 

■外見が変われば、中身も変わる

J1第4節、東京ヴェルディはアルビレックス新潟をホームに迎えた。隣に座るえのきどいちろうさんが「久しぶりにJ1のスタジアムにいくと変わっていてびっくりするね。動線が全然違ったりしてさ」と言う。昨季、新潟は6年ぶりとなるJ1を戦い、東京Vは1年遅れて16年ぶりの帰還を果たした。

「ああ、そうすね」と返しつつ、実際のところ僕が16年前の動線を憶えているか、はなはだ怪しいものだ。関東圏の近場のスタジアムは時たま訪ねていたが、遠方はとんとご無沙汰である。コロナ禍を経て、変更を余儀なくされた部分もある。浦島太郎気分はえのきどさんの比ではない。

ヨドコウ桜スタジアム(長居球技場。旧キンチョウスタジアム)の変貌ぶりには驚かされた。

セレッソ大阪がJ2にいた頃以来、7、8年ぶりの訪問だった。地下鉄の長居駅を出て、昔の記憶を頼りに長居公園を右手に見ながら大通りをてくてく歩く。キックオフまで2時間少々あった。たしかこのへんの路地に喫茶店があったよなと角を曲がる。見当たらなかった。店がなくなったのか、それとも自分の記憶違いか。

目指す以前のそれは、平たい古ぼけたサッカー場である。バックスタンドの向こうに高架を走る阪和線の電車が見えたのが印象的だった。やがて、見たことのない巨大なスタンドが視界に入ってくる。メインとバックが逆になったのか。ということは、報道受付も反対側だ。

旧知の広報さんから、大規模改修を行って2021年4月にリニューアルオープンしたことを聞かされた。5階までの階段移動がきつかったが、足の疲れがどうってことはないと思えるほどすばらしい眺望を得られた。

外見が変われば、サッカーの中身も当然変化している。

鹿島アントラーズからの期限付き移籍で、東京Vに加わった林尚輝はこう語っていた。

 

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