森田晃樹が特別な理由(海江田哲朗)
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
森田晃樹が特別な理由(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]百二十一段目
■緑のシャツ一筋
沖縄は那覇にきている。1月19日から始まった。東京ヴェルディの沖縄キャンプの取材だ。
今季は2008シーズン以来、16年ぶりのJ1である。当時とは勢力図や試合のレベルなどさまざまな面が変化していて、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)なんて影も形もなかった。よって、気分はディスカバリーJ1。何でも見てやろう。発見してやろうの精神である。
その一方で、J1の民からディスカバリーされる選手が出てくる。こちらからのし紙を付けて差し出し、どうぞご覧あれと見せつけてやりたい選手の筆頭が森田晃樹だ。
選手の流動性が増し、キャリアの浅い時期からの移籍が盛んになった昨今、希少価値をさらに増したアカデミーからの生え抜き。森田は緑のシャツ一筋に生き、プロ6年目のシーズンを迎えている。
10代の頃から巧さは抜群だった。ほれぼれするようなボールタッチとコントロール。どうやって攻撃をつくればチャンスにつながるのか、ボールの動かし方や機を見て仕掛けるドリブルが記憶に刻まれている。相手を射貫くような目、勝ち気な面構えもまた印象的だった。
巧いヤツが偉い――。技術をとことん追求し、ただ勝つだけではなく勝ち方を選ぶ。東京Vの育成理念を象徴するプレーヤーである。
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