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言葉にできないほどうれしい(ブラジニア・フットサル・レディース 福島史尊監督)[関東女子参入戦]

 

2023年3月5日 神奈川県立スポーツセンターアリーナ1
(PHOTO、TEXT なか)

 

ブラジニア・フットサル・レディース(以下、ブラジニア)の監督に就いて4年で、栃木県女子フットサルリーグを制して関東女子フットサルリーグ(以下、関東女子)参入戦に出場。
それから関東参入戦に出場し続けるも、毎年PK戦で敗退。
メンバーは6人から年を追うごとに増え、チームも徐々に力をつけていった。
そして今年、参入戦2戦で勝利を収め、入替戦1点ビハインドというレギュレーションの不利な状況をはねのけ、関東女子のAOHレディースとの対決に見事に勝ち切り、ついに関東女子入りを果たした。
チームを請け負ってからの8年という日々の苦労がようやく報われた。

 

勝つために1年間かけてチームをつくっていけば、絶対にこの舞台に戻ってこれると思う(ブラジニアフットサル・レディース 福島史尊監督)[関東女子参入戦]
https://www5.targma.jp/pivoplus/2020/04/30/post49515/

 

 

福島史尊(ふくしま ふみたか)監督

 

いきなり失点するも、逆転で前半を2点差で折り返す

Pivo! 関東参入おめでとうございます。
4年の歳月をかけ、メンバーを増やし、参入戦、入替戦とPK戦を含め3試合勝ち抜けるチームに成長し、念願の関東女子の舞台に上がれました。
率直に今の気持ちを聞かせてください。

福島 本当に言葉にできないほどうれしい思いでいっぱいです。
この瞬間のためだけにやってきた4年間で、特に今年は栃木県内のたくさんの人に協力いただいた1年だったので、感謝してもしきれない思いであふれています。

Pivo! 過去の3年間は、毎回PK戦で涙を飲んできましたが、今回は3試合勝ち切りました。
こういう結果を出すために重視してきたことは何ですか。

福島 自分たちはエースである小倉杏梨沙を軸に点は獲れるチームと思っていますが、どこか勝ち切れない、最後に失点してしまうところがずっとありました。
それはなんでと考えたときにやはり勝ってる終盤の時間帯にチーム全体が守りに徹してしまい、重心が後ろに下がってしまい、ボールが奪えても蹴ってしまって、相手の時間帯がどうしても長くなった結果、いずれ失点してしまうような試合運びをしていました。
そこはチームとして共通認識を持たせて、簡単にハイボールを蹴り込むことに頼らず、自分たちがボールを持つ時間を増やす。そのためにボール回しをできるようになる個人戦術として、相手を見たボールの持ち方と配置、選択肢の決定順、ボールの失い方にもこだわって徹底的に落とし込むようにしてきました。

Pivo! 試合開始早々に先制点を獲られてしまった。アドバンテージはAOH側にあるだけに焦りはしませんでしたか。

福島 試合の序盤に自分たちのミスで失点しまったことは想定外ではありましたが、プランを変更し、点は獲れると思っていたので、それほど焦りはありませんでした。

 

ブラジニアのエース#11 小倉杏梨沙選手。

 

Pivo! 前半に1点差で終えたハーフタイムでは、選手たちとどういう話をされましたか。

福島 2対1で勝っている状況下でしたが、同点に追いつかれれば立場がひっくり返ってしまうことを改めて認識させ、次の1点が大事、試合としては前半とは変わらず、点は獲りにいくことを伝え、その中で事実1点勝ってる状況ではあったので、ディフェンスは前から行かずブロックを引いた形でカウンターにパワーをかけて点を獲りにいこうと話しました。

Pivo! 一時は2点差まで引き離し、後半パワープレーも含め、防戦一方となっていましたが、守りに入っていたということではないですか。

福島 2点差になった時点でチーム全体のディフェンスラインが少し後ろに意図せず下がってしまったのかな。
特にパワープレーを一度やられ、その後戻したあとも感覚的にボールサイドのディフェンスが、アタックにいかれなくなってしまっていたことは経験の浅さが出たところだったと思います。
40分間でいろんな状況・相手の変化に対応していく個人戦術眼を、これからもっと選手自身にも身につけさせていかないといけないなと思っています。

(残り 2613文字/全文: 4432文字)

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