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2点目を奪えなかったのは後半内容が悪くなかっただけに悔しかった。(バジェーナブランカ城北レディース 監督 川﨑康裕)[関東女子]

試合2日前に16歳になった#19吉羽凪。川﨑監督の高い評価を得て1stセットで出場すると左サイドを縦突破。
ゴール正面に持ち込むと右足で果敢にシュートを放つ。

 

ゴレイラにセーブされると今度は左足でシュート。これは決まったかに見えた。

 

ところがもう1枚カバーに入っている選手に惜しくも体に当てられクリアされた。

 

2020年11月28日  足立区総合スポーツセンター
(PHOTO、TEXT 山下浩正)

 

第11回関東女子フットサルリーグ2020 Powered by PENALTY 第8節
バジェーナブランカ城北レディース 1-3 フュージョン
[得点経過]
0-1 00分10秒 フュージョン ♯4 久保田ひとみ
0-2 00分48秒 フュージョン ♯11 田代翔子
0-3 14分34秒 フュージョン ♯8 盛田南
1-3 33分13秒 城北レディース ♯11 高橋海友

 

負けられない一戦を迎えたバジェーナブランカ城北レディース。

 

対戦相手はフュージョン。関東初昇格組トップのリーグ3位を行く。

 

パス1本1本にこだわって追求していかないとクアトロはできない。

8試合を消化し他のチームより一足早く終戦した城北の戦績は、2勝1分け5敗・勝ち点7・得失点差ー3・第6位。川監督はこの結果を「これが現実ですね」と受け止めている。「ただし体感ではこの結果では無いとも感じています」と彼らしい言い回しでこの結果が本意でないことを明かしている。そして、「来年こそ結果を出さなくてはですね」と決意を口にする。それは昇格初年度の今シーズンを「内容重視」の方針で戦ってきたからだ。ところが他チームは思いの外、結果にこだわっていた。ならば内容の伴う結果を来季こそ追求しようという方針だ。

監督に来季の構想をたずねると、「来年うちがやり続けなくちゃいけない内容がフュージョン戦の後半で選手たちが体現している」と言う。

どういうことかというか、試合の展開はMyCujooを参考にしてもらうとして、

「相手のコートで常にプレーする。相手に触れられずにボール回しをし、ゴールを狙う」

のだという。

問題はそこからどうゴールを狙うかだ。

「そこが今のうちには欠けているところです」

これは監督自らが、今シーズン、内容重視し組み立てを徹底してやらせて自信をつけさせたかった部分だという。

「なので来年はクアトロ-ゼロをベースとする組み立てを継続し、あとはゴールを狙わせるだけです。そのためには、パス1本1本にこだわって追求していかないと目指すクアトロの形はできない」。

構想はシンプルかつ明確にプランニングされている。

あとはトレーニングで高めていくだけ。来季の城北がますます楽しみだ。

 

試合は開始10秒、フュージョンがキャプテン#4久保田のゴールで先制。その38秒後に#11が追加点を決めた。結果的にこの2点が城北を突き放した。

 

前半14分過ぎフュージョンは#8盛田が3点目を決める。 

 

2失点目の直後、城北のキャプテン#2木村が相手との接触から左ひざを痛め後半までベンチで治療にあたった。

 

後半の攻撃の形、シュートの本数は事前合宿の成果を出せた

Pivo! 城北の今季最終戦は痛い敗戦となった。特に同じ関東初昇格チームを相手に絶対勝ちたい試合を落とした。

川﨑 悔しいです。策を練っていただけあったから。出だしのミスさえなければと思いますが、結果がすべてです。これは選手が原因でもなくすべて自分の責任です。

Pivo! 結果論だが、試合は開始1分で2失点、さらに14分過ぎにダメ押しのゴールをくらい勝負ありとなった。相手はゾーンディフェンスからの前プレを仕掛けてきたが、これは前節ビークスの形そのもの。その中でパスカットされての2失点。城北はこのディフェンスからのトランジションに弱いのか。

川﨑 んー、結果がすべてなので率直に弱いかもですね。ただしこれはうちのチームのパスミスです。相手がどうこうというよりはうちのチームの全体的な弱さ、甘さかなと。

Pivo! 1失点目は開始10秒、2失点目が同48秒。相手が老練な監督だけに、試合開始とともに襲いかかってくるという予測はなかったか? ちなみに記者は全く予測不能だった。

川﨑 相手がスタートから来るのはどのチームも変わらないかなと。ただし、うちのチームは今年に関しては相手がどこであっても、前線からプレスをかけボールを奪う。出来るだけ蹴らないでクアトロでボールを回す。つなぐといった、基本的に同じ戦い方をすると伝えてきたので…。

この2失点は自爆ですね。うちの選手の判断ミスです。

Pivo! チャンスとピンチは紙一重だという。このパスが通っていれば一気にゴレイラと1対1というシーンでのパスミスがあったし、それが失点につながったものがあった。これはチームの成長過程でやむを得ないことなのか。

川﨑 そうですね。やむを得ないです。こんないい方リーグ戦中に合っているか分かりませんがうちのチームは未熟なので何が成功か何が失敗かをやり続けた1年だったと思っています。

逃げずに怖がらずにチャレンジしてくれとも選手たちには伝えたつもりです。

チャンスとピンチは紙一重。まさにそのとおりでそこのパス1本1本にこだわって追求していかないとクアトロはできないと思っています。

1㎝ズレただけで全員のタイミングがズレるのがフットサルだと思っています。

そこをこだわってくれないと成長はないと思います。

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