デジタルピヴォ! プラス

「関東初年度は徹底して内容にこだわります!」(城北・川﨑康裕監督)

川﨑監督。

 

2020年6月21日  北区滝野川体育館
(PHOTO、TEXT・山下浩正)

 

BALLENA BLANCA 城北レディース スローガン2020

「 CHALLENGE 」

Confidence = 自信をもって、チームメイトを信じてプレーする
Happy = フットサルでハッピーに
Aggressive = アグレッシブにいこう
Love = 愛のあるパスフットサル
Lady = 品位のある女性
Entertainment = 観客を魅了する
Nothing ventured、nothing gained = 当たってくだけろ
Goal = 積極的にゴールを目指す
Enjoy = フットサルを楽しむ

 

▪️練習試合/6分5本勝負
BALLENA BRANCA 城北レディース 8-3 十条FCレディース

 

関東リーグで求められる高い得点力!

BALLENA BRANCA 城北レディース(以下、城北)は6月21日、今季初の対外試合を行った。
今季のテーマは得点力アップ!
というのも、昨季の都リーグ時代、失点は8チーム中2番目に少ない「14」 と手堅さを見せたが、こと得点に関しては「16」と、下から2番目に少なかった。これでよく上位リーグ入りを果たし、3月の参入戦の一発勝負で関東昇格を成し遂げたものと改めて感心するが、予想される8月の開幕戦以降、何よりも求められるのは得点力だ。
ゴールを決めなければ勝利はないし、負けが込めば、1シーズンで降格=都へ逆戻り、ということにもなりかねない(このコロナ禍の緊急事態に降格があるかどうか現時点で定かではないが)。

この日の練習試合の相手は同じ北区を基盤とし今季も都リーグで戦う十条FCレディース(以下、十条)。いつもは選手不足に悩む十条だが(都リーグ公式戦を5人で戦ったこともあった!)、この日は復帰選手と新加入選手が加わって計11人。宮下キャプテン以下久々に戦力がそろい、新戦力を試したい城北にとって願ってもない相手となった。
そして、結果は8-3と城北の勝利。新戦力が遺憾なく実力を発揮したばかりかゴールも決め、確実に戦力の底上げを証明してみせた。試合を振り返ってセット構成に関する川監督の意図と実際の成果を振り返ろう。

 

松尾詩帆。

 

片山理夏子。

 

高橋海友。

 

飯田若奈。

 

原田結美。

▪️1stセット リカコ/ミユ/ワカナ/ユミ
ワカナがついに頭角を現した!

はっきりいってこれまでの城北は、キャプテンの♯2ノン(木村穏)/4リカコ(片山理夏子)/♯23ヒナ(尾崎緋菜)/♯11ミユ(高橋海友)/♯14ユイ(中田優衣)の5人で回していた。都女子1部の試合時間が15分ハーフと短いとはいえこれではフィジカルに限界がある。前半にリードしながら後半追いつかれるケースが目立つのもこの点が要因だった。

ところがこの日は1stセットから違いを見せつけた。

「献身的なディフェンス」を自らアピールするリカコをフィクソに、チームの絶対的なポイントゲッター、ミユをピヴォに置くこれまでの縦のラインを堅持、これに、新人の♯9ユミ(原田結美)を加わった。都女子1部で昨年まで城北と戦ってきたTOCAR jugadoras 新宿から移籍してきたユミが順当にかみ合えば今回の新戦力中で最大のポイントとなる。

この新鮮な組み合わせがどんな化学反応を起こすか大いに期待が膨らんだが、中でも僕を驚かせたのは、実戦を想定した1stセットに、♯8ワカナ(飯田若奈)が起用されたばかりか元気はつらつとプレーしたことだった。
2年目のワカナは上記の主力5人に今一歩届かず常に宙ぶらりんなポジションにいた。ただ、サッカースキルは高く、直近の北区女子リーグ(北区フットサル委員会主催大会)のFUSION戦ではブザービーターを決めて逆転勝利に貢献するなどここぞというところで能力をいかんなく発揮してきた。高いフィジカルも大きな魅力だ。
そのワカナのケツに、セレクションで入団した新戦力が火をつけた。
ユミをはじめ次々と川監督の評価を得、これまでの1セット+αから2セット回しへと構想を拡大していく中で遅れてはならじと頭角を現してきたのだ。恵まれた体を駆使して右サイドをドリブルで駆け上がる姿は頼もしさすら感じる。

新加入のユミが先制ゴール!

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