過去なんてどうでもいい、今を戦う人たちには関係ない。進撃の小さな巨人がいる浜松[Fリーグ第1節](2017/6/14)
新シーズンが始まる。グッズも変われば、勢力図も変わる。
DUARIG Fリーグ2017/2018 第1節
バルドラール浦安 0-1 アグレミーナ浜松
2017年6月10日(土) 国立代々木競技場第一体育館 観客数:1,404人
[得点経過]
0-1 05分32秒 浜松 6 萩原洪拓
凶器な生足
おいおい86かよ。生まれ変わった“某とうふ店”な名車のルーフに、デカいペットボトルが乗っかっている。横にはもっとすごい生物、ウサダーがいる。さらには、もっともっとすごいLGガールさまがドリンクをくれる。子供たちが楽しそうにボールを蹴っている姿を前にしても、チラチラと見てしまう。明日も来るんですかとから揚げを買っても、背中で気配を読み取ろうとしている。どれが人気ですかとグッズの売れ行きを聞いていても、真横のブースを意識している。あの86、あのウサダー、そしてあの生足は凶器である。
代々木第一体育館前は、子供にとっても大人にとっても、薄汚れた心の自分にとってもお祭り。だが、凶器な生足はしばしお預けとなった。Fリーグ第1節初日第3試合、バルドラール浦安とアグレミーナ浜松のため。もうひとつの足を楽しむための時間が始まる。ちなみに、あの生物とあの生足は、ハーフタイムイベントで拝めました。
人気者の破壊力はすさまじく、凶器である。
サポーターたちが “浜松組”の断幕に隠れる。管楽器は2本、しかも女性2人が手にしていた。ツインテールの彼女が、ポニーテールの選手を鼓舞している。アグレミーナ浜松。過去のデータを見る限りは、申し訳ないがすばらしい数字が並んでいるわけではない。だが、そんなことはどうでもいい。それは、数値で測ることのできない彼女たちの応援が教えてくれる。今を戦う人たちに過去は関係ない。
それは、バルドラール浦安も同じ。赤いフラッグを振る小さなお姫さまの姿は、お預けとなった生足のお姉さんよりも美しい。さらには、後半にトランペットを吹きながら遅れてやってくる演出もする。数字を並べてぐだぐだいう机上の空論を超えるすばらしさがある。数字が苦手な理系は、記者席でそう感じていた。
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