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[Fリーグ第3節]フウガドールすみだ・杉尾浩平「原因を周りのせいにしたら終わり。いかに自分自身と向き合えるか」(2014/7/8)

imageチームに貢献するため、選手として成長するため、杉尾はピヴォに挑戦している。

 

Fリーグ2014/2015 powered by inゼリー 第3節
フウガドールすみだ 2-1 府中アスレティックFC
2014年7月6日(日)14:30Kickoff 観客数:1,442人

[得点経過]
1-0 30分58秒 すみだ 19 半田徹也
1-1 36分00秒 府中 10 山田 ラファエル ユウゴ
2-1 39分26秒 すみだ 8 太見寿人

 

▼ピヴォとして新境地開拓へ

3試合目にして初勝利を手にしたすみだ。このチームの特徴は、選手たちが、自分の持てる力を出し切って、とにかく全力で戦うというスタイルにある。そのチームにあって、さらなる覚醒が期待される選手の1人が杉尾浩平である。かつて関東リーグ2部で腕を鳴らしたアタッカーは、浦安セグンドを経て、トップチームに昇格してFリーグデビュー。そのころには、バランサーとしての才能が磨かれていく一方で、攻撃性にやや陰りが見え始めていた。出場機会もまばらで、違いを見せ切れないまま、昨シーズン、すみだに新天地を求めた。余談だが、浦安からすみだの流れは、諸江剣語に通じるものを感じる選手でもある。

すみだでも、最初のうちはセカンドセットで光る技術を見せていたが、次第にチーム内競争に敗れることも増え、出場時間が短くなってしまう試合も少なくはなかった。それでも、秘めたる闘争本能を持つ杉尾の目は死んでいない。1年ぶりにFリーグに挑む今シーズン、ピヴォとして新境地を開拓しつつあるのだ。

この府中戦、腰のケガでプレー時間が限られた太見寿人に代わり、先発のピッチにピヴォとして立ったのが杉尾だった。とはいえ、太見とはタイプが異なる。アジリティーに優れ、左サイドを主戦場に、攻撃性を発揮していた。ただ結局、ゴールを生み出せないまま、後半は太見がフル稼働したために、出場時間はなくなってしまった。それでもなお、ピヴォ杉尾の可能性は、チーム躍進の鍵を握るのではないかと予感させられる。経験豊富で、ボールさばきもうまく、老かいな前線の選手ほど、相手にとってやっかいなことはないからだ。

このチームでは、向上心さえあれば、年齢を問わずに選手としての成長を続けられる。「須賀にうまくしてもらった」とは32歳でチーム2番目の年長者、金川武司の言葉だ。杉尾も同じく、須賀雄大監督に見いだされ、新たな力をつけ始めている。現在30歳の杉尾は果たして、舞い戻ったFリーグの舞台で、花開けるのか。試合後に、今の心境をたずねた。

まとめ◆本田好伸

(残り 2682文字/全文: 3733文字)

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