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府中・谷本監督インタビュー(後編)「ごまかさない、ちゃんとした駆け引き、そして切り替え。これが僕の目指すフットサルです」(2013/9/22)

準優勝
オーシャンアリーナカップでの準優勝。ギリギリの戦いの連続ではあったものの、結果が出たという意味では自信につながったと、谷本監督は話す。

 

今シーズン、ここまで9位ながらもオーシャンアリーナカップで準優勝という成績を収め、徐々にその力を見せてきている府中アスレティックFC。そのチームを支える谷本監督のインタビューで、前回は主に今シーズンのこれまでの戦いについて振り返ってもらった。後編となる今回は、今後のシーズンの目標、さらには理想とするフットサルについて話してくれた。

 

まとめ◆デジタルピヴォ! 藤里純

 

前期は最低でも5位に滑り込みたい

 

Pivo! 前期の現実的な目標は?

 

「今、勝ち点でいうと、もちろんプレーオフ圏内にぎりぎり滑り込めればなと思いますけど、最低でも5位が目標になる。全部勝てればいいですけど、それは難しい中で最低限4位以下のチームには負けず、最悪引き分けで、上にいるチームからしっかりと勝ち点をとっていくということが重要です。湘南、浦安、大阪とはまだ対戦が残っているので。そしたら、それが後半戦に上位に入れる力がある証明にもなります」

 

Pivo! 今年は36試合という長期戦の中で、前後期のポイント制でもある。前期でポイントをとらないと、後期が難しい戦いになるが。

 

「なので、最低限が5位でしょうね。5位でポイントをとって、後期で3位をとるのが、今の現実的な目標かな。今は4位と5位の差があるので、5位を確実にとるというところが大事になってくるかなと思います」

 

Pivo! 後期に向けてのスタートの手応えは?

 

「チームの完成はまだまだ僕の中では先にあると思っているので、なんともいえないですが、結果を出す意味での準備というのは確実にできるのではないかなと。これはいい方になるのですけど、今のリーグ戦だったら自分の理想のフットサルの50、60%でも結果は出せると思っています。ひとまわり戦った感触でそう感じたので、完成形に近づくというのは、名古屋のようなレベルに達して、それ以上のチームをつくるのが理想ですね。アジウ元監督が、名古屋をあのレベルにするのに1年目で100%にできたかといえば、絶対なってない。2年、3年と時間をかけて、最終的に100%に持っていったと思う。僕の中では1年目で結果を出したいという思いはありますけど、3年以内に確実に優勝するというのが現実的かなと思うので、ひたすら積み重ねてやっていくだけですね」

 

理想とするフットサルは、ごまかさない、
駆け引き、早く切り替えること

 

Pivo! 理想とするフットサルは?

 

「3つの要素がありますけど、まずは、ごまかさない。ごまかさないっていうのは、フットサルはたった10センチの誤差が、もしくはコンマ1秒の誤差がミスになる。単純にカウンターで相手を崩して、セグンドにボールを送って決める場面でも、それがずれれば逆カウンターを食らうことになる。サッカーでは、シュートの中でバックスイングからインパクトまでに、ゴール前に選手が入ることはないじゃないですか、入ってもオフサイドですし。でもフットサルは、オフサイドがないからそこに人が入れる。だから、その足を振っている瞬間に、外にいた選手が中に入るタイミングがあるじゃないですか。そこで、足を振っている中でセグンドにボールを送るのか、シュートにするのか判断を間違えば、得点にはならなくなるし、カウンターを許す原因にもなる。だから、そういったところの正確さをごまかさずにできるかですね。2つ目に、ちゃんと駆け引きをすること。これだけコートが狭い中でプレーする以上、プレッシャーもすごくかかりますし、攻撃に関していえば、相手の守り方、出方によってプレーを瞬時に変えなければいけない。

 

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