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[スペイン指導者講習会]ヘスス カンデラス「練習のときから激しさをもってやらないといけない」(2013/7/14)

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「頭を使うトレーニング」というテーマで講習を行った、カンデラス。どのトレーニングも複雑なもので参加者も理解するのに苦労していた。

 

 

7月11日から開催されている「LNFS(リーガナシオナルフットボールサラ)指導者講習会2013」。13日の午後の部では、「頭を使うトレーニング」というテーマで、FCC東川口で行われた。主に参加者が実際にトレーニングしながらの講習で約2時間半、太陽が沈んでも蒸し暑さの残るコートで汗を流しながら、ヘスス カンデラスの言葉を真剣に聞いていた。今回もその中から印象に残ったポイントをいくつか紹介しよう。

 

まとめ◆デジタルピヴォ! 藤里純

 

 

チームを作るうえで大事な4つの要素

 

講習会の冒頭でまずカンデラスが口にしたのは、「私が今から伝える知識は、伝えたからといって消えたりはしない。なので、どんどん吸収していってほしい」ということ、そしてチームを作っていくうえでの大事な要素を4つあげた。「目標を持つ」、「(目標を達成するための)方法をとる」、「(監督としての)リーダシップをとる」、そして最後は「選手に適切な役割を与える」だ。さらに、「選手とのコミュニケーションは、フィジカル、技術、戦術のいかなることよりも大事だ」と話し、実際のトーレニングがスタートした。

 

キーワードは「インテグラード」

 

今回の講習会の中で、しきりに出てきたキーワードが「インテグラード」だ。スペイン語での綴りは「integrado」。意味としては、「統合する」や「合体させる」という意味がある。スペイン人指揮官は1つの練習でいろいろな要素を「合体させた」練習メニューを、合計で5つ紹介した。どの練習も単純にこなしていけそうなものではなく、参加者も最初はルールを理解することに四苦八苦していた。しかし、指揮官はしきりに「talento!(頭を使え!)」といっており、まさに「頭を使うトレーニング」となっていた。フットサルとはもとよりとても頭を使う競技である。判断と予測の部分は、試合においてかなり重要なウエイトを占める。頭を使って、瞬時に判断していかないと攻撃がつながらない競技なのだ。そこで、練習からある程度の制限をつけながら、その判断の速さに慣れることが必要になってくる。本番で相手が強いプレスをかけてきても焦ることがないようにだ。そしてカンデラスが紹介した練習では、そこにフィジカル的な要素がプラスされていた。例えば、絶え間なく練習を続けることでスタミナを養ったり、あるときは少ない人数にしてスペースを作らせてスピードを伸ばすような要素もあった。

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