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【六川亨の視点】2024年4月6日 J3リーグ第8節 大宮アルディージャvsFC大阪

J3リーグ第8節 大宮 1(0-0)0FC大阪
14:03キックオフ NACK5スタジアム大宮 入場者6,570人
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J3リーグでいまだ無敗の2位・大宮対3位・FC大阪の直接対決。ボールを保持する時間は大宮の方が長かったが、チャンスの数とシュート数ではFC大阪が上回る、サッカーではよくあるパターン。そして勝ったのは左CKからの1チャンスを生かしてOGを誘発した大宮と、これまたよくあるパターンだった。

 

FC大阪は志垣良前監督(現山口監督)の築いた豊富な運動量と球際の強さによる堅守をベースに、長短のパスを駆使してサイドから早めにクロスを入れる攻撃で大宮に襲いかかった。長澤徹監督いわく「前に重心をかけているチーム。秋田やいわき、町田などJ3からJ2に上がる鉄板のスタイル」でもある。前半から絶好のチャンスを迎えながら、シュートがゴール枠を捕らえることができない。シュートがゴール枠を外れていては、決定機と呼ぶこともできない。そして後半29分、交代出場のMF泉柊揶の左CKにFW杉本健勇が頭で合わせたところ、これがFC大阪のDFに当たってゴールに飛び込むOGで大宮が決勝点を奪った。大宮のチャンスらしいチャンスはこの1回だけ。大嶽直人監督の「決めるときに決めないと、こういうことになる」という見本のような試合で、大宮は岐阜と同勝点ながら首位に浮上し、FC大阪は5位へと後退した。

 

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。

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