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【森雅史の視点】2024年3月2日 J1リーグ第2節 FC東京vsサンフレッチェ広島

J1リーグ第2節  FC東京 1(0-0)1 広島
15:04キックオフ 味の素スタジアム 入場者数32,274人
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開幕戦の固さはほぐれたものの、まだお互いにギクシャクした動きが見られる戦いだった。特にその色が濃かったのがFC東京。広島のプレスに受身になり、機を見て足の速い選手を生かした攻撃をみせるものの、自分たちのリズムで試合をコントロールできない。対する広島は守備ラインがボールを持つと素早く前線を走らせるボールを入れ、一度相手を押し込んでペースを握った。だがフィニッシュの前のパスが悪く、手数が多い割には決定機を作れなかった。

試合が動いたのは69分。広島のCKのこぼれ球がディエゴ・オリヴェイラの手に当たり広島がPKを得た。これを大橋祐紀が蹴り込んでアウェイチームが先制点を挙げる。だがFC東京もすぐさま反撃し、71分、オーバーラップした長友佑都からのパスを受けた荒木遼太郎が見事な個人技で狭いコースを正確に遠して同点とした。

その後両チームにPKの疑いのある場面があったものの、ともにVARが介入してペナルティはなしに。タイムアップまで一進一退の攻防が続いたものの、結局試合は引き分けとなった。広島のチーム作りの順調さが伺えたが、ゲームをコントロールする満田誠がいなければどうやって試合を組みたてるのか、この試合からは推し量ることができなかった。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート

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