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【田村修一の視点】2023年10月15日 J3リーグ第31節 FC大阪vsFC岐阜

J3リーグ第31節 FC大阪 1(0-0)1 FC岐阜
14:03キックオフ 東大阪市花園ラグビー場 入場者3,546人
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J2昇格に向けどちらも勝ち点3が欲しい試合は、双方譲らずに引き分けに終わった。

ここ1~2年でJ3とJFLのレベルが上がったという話は幾度となく聞いていた。実際、この日の両チームとも、実践するプレーのクオリティはJ1のチームと比べてもそん色がない。もちろん選手個々の能力ではJ1に及ばないが、選手は監督の戦術を十分に理解し、求められるタスクを過不足なく実践する。そうであるからどのチームがどんな試合、どんな大会に臨んでも–ACLに臨むヴァンフォーレ甲府がそうであるように–やるべきことはわかっているからしっかり戦える。

試合ではFC大阪の守備力とFC岐阜の攻撃力、両者の特徴が余すことなく発揮された。とはいえカウンターで先制(60分、田中直基)しながらその1点を守り切れなかったFC大阪と、ボールを支配しながら決めきれず、後半投入された選手たち(柏木陽介やンドカ・チャールズら)の相手ブロックの隙を突くプレーで何とか同点(88分、田中順也)に追いついたFC岐阜。どちらにとっても満足感よりもほろ苦さの残る結果となった。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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