J論プレミアム

秋春制について、雪国クラブの実情をもっと伝えていきたい(えのきどいちろう)

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

秋春制について、雪国クラブの実情をもっと伝えていきたい(えのきどいちろう)えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』百段目

 

 

■繰り返される秋春制の議論

新シーズンが開幕し、僕が追いかけているアルビレックス新潟は6年ぶりのJ1で大健闘している。開幕節のC大阪戦を△、2節広島戦を〇と、ともにアウェーながら勝ち点4をゲットした。開幕前の記者、評論家予想で大半が最下位としていたが、おそらくあまり取材されてないのだと思う。ほぼJ2優勝チームのままの持ち上がりで、ビッグネームの補強がなかったことがマイナス評価となったのだろうが、アルベル→松橋力蔵監督が継続的に積み上げてきたサッカースタイルはそんな評判をくつがえす勢いである。

が、今回、当コラムが取り上げたいのはまったく別の話題だ。2月17日、共同通信は「Jリーグのシーズン移行へ意欲 田嶋会長『しっかり話していく』」(15時02分)という記事を配信した。以下、全文引用する。

 

「Jリーグが開幕を現行の2月から夏に変えるシーズン移行に関して議論を再開する方針を固めたことを受け、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は17日、『いろいろな障害があるのは事実だが、しっかり話をしていかなくては』と意欲的に述べた。東京都内でサッカー外交推進議員連盟総会に出席後、取材に応じた。

総会で田嶋会長は『シーズン制を変えたい。一年を通じてサッカーをやれる環境を全国につくりたい。冬の降雪地で体を動かす場がない。ぜひお力添えを』と訴えた。LGBTなど性的少数者のための体系創設を検討していることも明かした。

日本代表の森保一監督も総会に出席した」
共同通信、2月17日「Jリーグのシーズン移行へ意欲 田嶋会長『しっかり話していく』」

 

開幕週だ。4時間後にはフライデーナイトJリーグの開幕戦、横浜FM‐川崎がキックオフされる。僕は暗澹(あんたん)たる気持ちになった。そして「6年ぶりのJ1」で、またこれと闘っていかなきゃならないのかと思う。雪国クラブは数あれど、新潟はその最たるものの一つだ。僕はアルビはJ1にいなくちゃいけないと思う。J1にいて存在感を示し、東京で勝手な議論をされるのに割って入らなきゃいけない。

 

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