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【田村修一の視点】2022年10月8日 J1リーグ第32節 柏レイソルvsセレッソ大阪

J1リーグ第32節 柏レイソル0(0-0)0セレッソ大阪
16:04キックオフ 三協フロンテア柏スタジアム 入場者9,366人
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8月6日の京都戦以来、Jリーグでは7戦連続で勝ちがない柏と、同じ時期を3勝2分1敗で過ごし、ルヴァンカップでは浦和を破り決勝に駒を進めたC大阪。両者の勢いの差がそのまま表れたゲームとなった。

力関係から守備に重きを置かざるを得なかった柏だが、狙いである素早いトランジションからのカウンター攻撃にスムーズに移行できない。ラインの押上とサポートが足りないからで、いいときの柏であればドッジとマテウスサヴィオが適切な距離を保ち、周囲の選手がふたりに合わせて流動的に動いていた。その姿を取り戻すためには、メンタル面の整備--自信の回復こそが急務だろう。

他方、C大阪も、ゲームを優位に進めながら得点までには至らなかった。小菊監督が指摘するフィニッシュの精度不足は事実だが、攻撃に加わる枚数があとひとり増えないと向上は難しい。目標であるACL出場権獲得の課題といえる。

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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