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試合に入り損ねた前半を我慢できたのが全国行きを決めた要因。(神奈川県選抜 鈴木正太監督)[全国選抜関東大会]

後半13分、10m近いロングシュートを決めた#18藤巻をベンチの選手と一緒に熱烈歓迎する鈴木監督。これが鈴木流だ。

 

2021年5月23日  神奈川県立スポーツセンター
(PHOTO、TEXT 山下浩正)

 

第37回全国選抜フットサル大会 関東大会
神奈川県選抜 3-1 埼玉県選抜
[得点経過]
1-0 19分42秒 神奈川県選抜 #9 山本直
2-0 33分36秒 神奈川県選抜 #18 藤巻光司
3-0 35分06秒 神奈川県選抜 #8 藤村涼
3-1 39分54秒 埼玉県選抜 #17 永妻昂久

 

「僕個人としても3回目の日本一を獲りたい」

神奈川県選抜にとって相手の埼玉県選抜は、初戦の相手の山梨県選抜がコロナ禍で出場を辞退した関係で、この日1試合目だった。

しかも埼玉の1stセットのフィールド4人は全員が、関東大学フットサルリーグで戦う城西大学体育会サッカー部フットサル部門の選手で、20歳が3人、21歳が1人という若さ。2試合目で平均年齢が5歳も高い神奈川にとってこの違いはフィジカル面で選手たちを苦しめた。事実、ハーフタイムで埼玉の鳥飼監督は「相手はフィジカルで相当きつくなっている、ここでもう一歩若さで押し切ろう!」とゲキを飛ばしている。1点ビハインドで折り返したものの勝機はありと踏んでいた。

にもかかわらず終わってみれば3-1で神奈川の勝利。その要因は鈴木監督の「元気な相手に無理につきあう必要はない」という判断にあった。半分以上を占める関東1部リーグの選手たちの経験と練習強度の高さが埼玉の若さを上回り、神奈川が千葉県選抜とのコイントスの結果、関東第二代表として全国進出を決めた。

試合後、「僕個人としても3回目の日本一を獲りたい」と意欲を語る鈴木監督の声は激戦を物語るようにかれていた。

 

 

勝利のために若手を使えなかった

Pivo! 関東第1代表決定おめでとうございます。

鈴木 ありがとうございます。

Pivo! 今の気持ちを。

鈴木 いつも関東大会はとにかく勝って、形はどうあれ全国につなぐっていう役割があるので。どうしても使ってあげたいけど若手が使えなかったりとか。どうしても関東リーグの選手中心になっちゃったりとかして。でも毎年思うのは、準備期間の短いところをチームでなんとか勝って、で、次の9月(全国大会)に向けてチームを全体的にマネージメントしていくっていうのが、うちは今まで全国3回獲ってますけど全部そういう形なので。ここから若い子たちを伸ばしていってあげられる環境がようやく手に入ったので。それが獲れて次につながったっていうのがよかったなと思います。

Pivo! なるほど。全国へつなげるぞと。

鈴木 そうですね。優勝するっていうよりは全国に行くことで選抜の活動期間を延ばしたいということですね。

(残り 2395文字/全文: 3544文字)

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