無料:Hola japones! Un saludo! 高橋健也スペインリーグ頂点への挑戦! 番外編⑧
2019年10月7日 神奈川県横浜市
(PHOTO・La union Santascoloma 高橋健也, TEXT・山下浩正)
Hola japones! Un saludo!
(こんにちは! 親愛なる日本の皆さん!)
この書き出しで始まるフットサルプレーヤー、高橋健也のコラム。スペインフットサルリーグ3部に挑む彼の果敢な戦いの日々を彼自身の文と画像でレポートしてきたものです。今年の2月8日から8回目。今回は彼が大きな転機を迎えたことから編集担当の山下が彼・高橋健也にインタビューする形で彼の“今”を報告したいと思います。まずは本人としては語りにくい、プレーヤーとしての自分自身のスタイルについて聞きました。
ここぞというところで起用されるスーパーサブ的な役割
Pivo! さっそくだが、予定としては、昨シーズンをスペインで全うして。で、一旦帰国して、来シーズンに備えて渡航ビザを更新して、再度スペインへ渡ってスペインのフットサルを自分なりに追求していく、ということだった。
高橋 はい、そうです。で、帰国してすぐ、最初は地元の新潟に帰って、フットサルクリニックをやったりとか、地元の昔馴染みのチームに顔を出して、子供たちと一緒にボールを蹴ったりしていました。
その間、少しの間ですけど、横浜にいて、お世話になっているエスタジオ横浜に顔を出したりとか、知り合いの人に会ったりとかしてました。
そして、この間に一貫して、ビザの更新の準備を進めていました。
Pivo! 帰ってきたのはいつ?
高橋 日本には5月の末です。でも、シーズン終わりではなく、実はビザの変更のために期間が必要なので、止むを得ずちょっと早く帰ってきました。でも、ほぼほぼ終わりまでいました。
Pivo! チームの成績はどうだった?
高橋 チームとしては一応、3部で8位で、リーグは16チームですからちょうど真ん中でした。
Pivo! まずまずというところ?
高橋 いやぁ、そうですね、なかなかタフなグループなんで。グループは5つあるんですけど、カタルーニャは3部の中ではレベルが一番高いといわれてるなかでも、リーグはすごい混戦なんで。
Pivo! グループが5つということはそれぞれのグループに16チームずつ所属しているわけ?
高橋 はい、そうです。
Pivo! すごい数だ。それを聞いただけで日本との違いに気が遠くなる(笑)。
高橋 で、最後、プレーオフを争うという形です。
Pivo! 何位までがプレーオフに出場するの?
高橋 1位だけです。
Pivo! 1位だけ!?
高橋 はい。なんで、相当タフなリーグなんですよね。
Pivo! さすが、ワールドカップ優勝チームを輩出しているチームは底辺がとてつもなく広いな。
高橋 そう思います。
Pivo! で、個人的にはどうだったのか。
高橋 そうですね、個人的には、結果という面ではあまり出せなかったですね。ただ、まあ、ほぼ全試合は途中出場というか、ポイントでの出場はできた、ってのはあるんですけど、やっぱり、コンスタントには出てないです。後半のスタートっていうのはありますけど、最初のスタートっていうのはなかなか。一番信頼できるメンバーってのには入ってなかったです。
Pivo! スターターっていうのはチームの“顔”という意味合いもある。
高橋 そうですね。あと、試合の展開で自分が出たほうがいい試合とかだったら、後半のスタートとかでっていうときはありましたけど。やっぱり、厳しい試合だとか、上位が相手となると出場時間は減るって感じでしたね。
Pivo! ポイントごとに監督が必要と思えば、“ケンヤ、行くぞ!”と指示が出て例えば後半頭から出るとか。
高橋 そうです、そうです。スーパーサブ的な感じです。
「もっと攻撃的なフットサルをしたいからおまえを取る」
Pivo! その出場シーンを振り返るとどんなシーンだった?
高橋 チームがボールを持ちたい場面、攻撃をしている場面でうまくボールを持ちたいとか、うまく回したい、チームの流れをよくしたいときとかに、おまえが間に顔を出して、うまく回してこいとか。あとは、運動量を求められることもありましたし。あとは、5ファールたまってるときとかに自分が出て仕掛けてこい! とかっていうのはありました。
Pivo! コラムにもサイドアタックしている写真を載せてくれたが、ああいうところでボールキープから仕掛けができるプレーヤーだと。
高橋 そうですね。自分としてはそこがまあ評価されてたからこそ出場時間ゼロっていうのはなかったのかなと思います。ポイントといってもホントに短い時間もあったんですけど、でも、ゼロではなくて、そこは自分の色があったからこそ出れていたのかなっていうのはありました。
Pivo! 率直に聞くけど、日本から来た体の小さい選手が、言葉の壁を乗り越えつつ、自分自身を評価できる1年間だったか。
高橋 いや、僕自身、評価できないですね。やっぱり、もっとできた部分もあるし。ただ、チームのプラン、チームのシーズン通してのプランに、自分があまり入れてなかったっていうのもあるし。やっぱ、入れていれば、もっとコンスタントに出れるし。そこが微妙な立ち位置だったからこそポイントでしか出れなかったなっていうのはありますね。
Pivo! 文字どおり、トップチームとセカンドチームの境目みたいな。
高橋 そうです。そこも、例えば、タラレバですけど、違うチームにいたってなったときに、違うスタイルのチームだったらもっと出てた可能性はあるし。ま、でも、そこは、やっぱ、自分のパフォーマンスなんで。結局は。
Pivo! そうだね。これが他のチームならよかったのに、じゃあすまなかった。
高橋 すまなかったですね。
Pivo! 大きな振り返りになるけど、なぜまたこのチームだったのか?
高橋 そのチームは僕が行くときに、スペイン在住の日本人の方で僕がすごいお世話になった方にプレービデオを送ったんですけど、この方とこのチームの監督が指導者仲間ということで親しかったこともあって、このチームに話をつなげてくれたという経緯があるんです。
行くにあたって僕の要求は、なるべく高いレベルでやりたい。で、そこで3部になって。で、その監督もチームのスタイル的には、守ってカウンターっていうか、大きいピヴォがいてそこへ投げるスタイルなんですけども、監督としてはシーズンの中で、ピッチで回す、「もっと攻撃的なフットサルをしたいからこの選手を取る」っていってくれて。
そういうことをその仲介役の人から聞いて、監督はこういう意図でおまえを取ったんだよっていうことを知らされて。チームの攻撃的なアクセントとして求められました。
っていうふうなことだったんですけど、始まる前は。
でも、シーズン始まってみて、シビアな戦い続いて、結果も思うように出ず、ってなったときに僕もパフォーマンスも自分が思っている100というのは行かなくて。その僕のパフォーマンスの低いのもあるし、監督のプランがいろいろ変わってきたのもあって、出場時間をあまり得られなかったのはあります。
Pivo! 想像以上にサイズのでかいやつを相手にアタックしなきゃいけない場面もあるだろうし。
高橋 そうですね、ありましたね。
Pivo! 小柄な日本人としては厳しかった?
高橋 いや、そんなことはないと思いますけど。ま、でも、そこの要領というか、それがわかってなかったっていうのはあったんですけど。小柄な選手の戦い方っていうのがあるし、強度の高い戦争みたいな試合の中でどう生き残るかはやっぱ、行って実際にプレーしてみていろいろ気づかされた部分はありました。自分もまだまだ未熟でした。
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興味深い話を次々と聞くことができた番外編1回目だったが、次回も引き続き厳しい質問を彼にぶつけ、かの地で苦労してきた若者の、貴重なコメントを紹介していきます。もちろん、彼がぶつかっている転機についても触れることになるでしょう。
とりあえずは、ケンヤに代わって、
それではまた!
Hasta luego!!
[プロフィール]
高橋健也 Takahashi Kenya
1995/8/15、新潟県柏崎市出身
サッカー
2002~2008 比角FC
2008~2011 柏崎FCJY
2011~2014 柏崎高校サッカー部
フットサル
2014~2018 フェニックス横浜
2018~La union Santascoloma
2017、2018 U-23神奈川県選抜
コーチングライセンス・実績
サッカー・フットサル C級
2014~2018 エスタジオ横浜スクールコーチ
2018 エスタジオ横浜U-15監督